公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

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治療について(小児外科)

どんな病気を治療するのですか

当院で治療可能な病気を以下に挙げます。

顔面、口、頸部

耳前瘻孔、副耳、舌小帯短縮症、正中頸嚢胞、側頸瘻、梨状窩瘻、リンパ管腫など

胸壁

漏斗胸など

食道

異物の誤飲・誤嚥、胃食道逆流症、先天性食道閉鎖症など

横隔膜

横隔膜ヘルニア、食道裂孔ヘルニア、横隔膜挙上症

消化管

異物の誤飲、胃潰瘍、肥厚性幽門狭窄症、胃軸捻転、消化管穿孔、腸閉鎖症、腸回転異常症、腸管重複症、腸閉鎖、ヒルシュスプルング病、鎖肛、壊死性腸炎、胎便性腹膜炎、メッケル憩室、乳児痔瘻・肛門周囲膿瘍、裂肛、便秘、急性虫垂炎など

肝、胆道、膵臓

胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、胆石、膵炎など

脾臓

遺伝性球状赤血球症や特発性血小板減少性紫斑病の外科治療(脾臓摘出術)

腹壁、臍

臍ヘルニア(でべそ)、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、臍炎、尿膜管遺残症、そけいヘルニア(だっちょう)、陰嚢水腫など
こどものヘルニアセンターのページもご参照ください。

泌尿生殖器

包茎、停留精巣(停留睾丸)、卵巣嚢腫など

腫瘍

神経芽腫、ウイルムス腫瘍、肝腫瘍、奇形種など

これらの病気に関する詳しい説明は日本小児外科学会ホームページでご覧になれます。
その他、医療費補助制度などについても説明がありますので、ご参照ください。

日帰り手術とは

平成18年4月から日帰り(1日入院)手術を導入いたしました。
具体的には、手術当日朝病棟に入院して頂き、手術を行います。手術後の経過に問題のない事を確認し、夕方4時頃には退院できます(病院に泊まる必要はありません)。

対象患者様
  • 生後6ヶ月以上、合併疾患(喘息など)がない、など
  • ご自宅が病院から1時間30分以内
  • 手術時間がおおむね30分以内
対象疾患 そけいヘルニア(だっちょう)、陰嚢水腫、臍ヘルニア(でべそ)、 停留精巣、包茎、痔瘻、体表腫瘍など

<日帰り手術スケジュール>
※月曜日、火曜日が手術日となります。

初診時 病気や手術の説明をします。
全身麻酔に必要な検査(X線検査、採血、心電図)をします。
手術前日
(月曜日または前週の金曜日)
午前10時 麻酔科受診(外来受診)します。
手術当日
(月曜日または火曜日)
午前8時15分に来院していただき、入院。当日に手術を行います。手術終了後、病棟でお休みいただき、術後の経過に問題がない事を確認し、16時頃に退院となります。
(病院に泊まる必要はありません)
翌週 小児外科外来を受診していただき、術後の創の観察などを行います。

ただし、上記の対象患者様の条件に合わない方や、1泊入院をご希望される方には手術翌日退院していただきます。また、ご遠方の方で前日の麻酔科受診がご負担な方は手術前日の入院も可能です。

内視鏡手術

近年、成人外科領域においては胆石症をはじめとして多くの疾患に対し内視鏡外科手術が施行されています。しかしながら、小児外科領域では専門性が高く、限られた施設でしか小児に対する内視鏡手術を安全に行えません。

日本内視鏡外科学会では内視鏡手術に携わる医師の技術を高い基準にしたがって評価する技術認定制度をとりいれています。当科ではこの制度により認定された日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科)がお子様の内視鏡手術を行います。内視鏡手術は、従来の手術法よりもはるかに小さな傷で手術が施行でき、術後の痛みも少なく、入院期間も短縮され、社会復帰までの時間も短くなります。

対象疾患 漏斗胸、横隔膜ヘルニア、弛緩症、食道裂孔ヘルニア、アカラシア、胃食道逆流症、肥厚性幽門狭窄症、胃十二指腸潰瘍穿孔、メッケル憩室(腸切除術)、小腸・大腸疾患、ヒルシュスプルング病、鎖肛、急性虫垂炎、胆道拡張症、脾臓摘出術、胆石症、卵巣手術、停留精巣手術、腎摘術、腎盂形成術、膀胱尿管逆流症、そけいヘルニアなど

ほかにも内視鏡手術が可能な疾患があります。スタッフにお尋ねください。