公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

正中頚のう胞(甲状舌管のう胞)

正中頚のう胞せいちゅうけいのうほう 甲状舌管のう胞こうじょうぜっかんのうほう)とは?

首の真ん中あたりに小さなふくらみができる病気で、感染を起こし赤くはれることがあります。また内部の液体が皮膚を破って漏れ出てくることもあります。

原因は?

胎児期に甲状腺が出来るときの異常で、舌の筋肉から細い管が伸びてきて皮膚の下に袋状に残ったものとされています。その袋状に残ったものの中に分泌物がたまって膨らんでいます。

検査は?

検査は超音波検査になります。首の袋状の疾患はその他にもあり鑑別が難しいこともあります。

治療は?

治療には手術が必要です。皮下の袋だけではなく、そこから舌筋内に伸びる細い管をすべて切除しないと再発します。よって管の通り道にある舌骨という小さな骨の一部も併せて切除する必要があります。舌骨を一部切除しても問題はありません。まれに再発を来す方がおられます。傷はあごの下に約3~4cmです。