先天的に食道がつながっていない疾患です。多くの場合、上の食道は行き止まり(盲端)で下の 食道は気管につながっています。食道がつながっ ていませんのでミルクが飲めません。それ以外に、下の食道が気管につながってるので、生後早期に 腹部膨満を来したり肺炎となることがあます。そ の為、出生後数日以内に何らかの手術を行う必要 があります。胎児診断がついている場合は、産科、 新生児科、小児外科で計画的に治療を行う必要があります。
呼吸や循環が安定していれば、気管につな がっている下の食道を切り離し、上下の食道を つなぐ手術を行います。
しかし全身状態が安定しない場合は、 救命のために腹部の食道を縛ったり、胃ろうを 造る手術にとどめることもあります。また上下 の食道の距離が非常に離れている場合も、一回 の手術で食道をつなげないこともあります。
手術後もNICUで鎮静管理を必要とします。つない だ食道が安定すれば少しずつミルクを飲んでいきま す。食道の吻合部(つないだところ)からの漏れや 狭窄により治療に難渋することもあります。