公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

気胸

気胸ききょうとは?

何かしらの原因で肺から空気が漏れてしまい、漏 れた空気によって肺が潰されてしまう疾患のことで す。外傷などの明らかな原因がなく発症するものを 自然気胸といいます。

どんな症状?

胸の痛み、呼吸困難、咳などが出てきます。重度 の気胸を発症すると、緊張性気胸と呼ばれる生命に 危機がおよぶ状況になります。

肺に「ブラ」「ブレブ」と呼ばれる 袋状の病変部位があり、空気が肺の 外に漏れている

原因は?

自然気胸では「ブラ」や「ブレブ」と呼ばれる肺 の袋状の病変部位から、空気が漏れ出すことがほと んどです。

治療は?

軽度であれば安静で治ることもありますが、程度 が重い場合においては、胸腔にチューブを留置して 空気を抜く処置が必要になります。「ブラ」や「ブ レブ」から空気が漏れている場合は、手術によりこ れらの病変を切除することもあります。

肺の表面に袋状の病変があり、 ここから空気が漏れている

一般的な手術適応

  • 胸腔ドレナージで1週間程度持続吸引しても空気 の漏れが止まらない場合
  • 再発性の場合
  • 左右の肺に同時発症した場合
  • 血胸(胸腔内で出血していること)を合併している場合