正常な腸は一部がおなかの壁に固定されていて、捻じれてしまわないようになって います。しかし先天的に腸の走行に異常があると、腸が固定されておらず捻じれてし まうことがあります。腸が捻じれると腸に血液を送る血管も一緒に捻じれてしまい、 腸への血の流れが悪くなり最悪の時は腸壊死を来してしまいます。腸が捻じれている 時は緊急手術が必要な病気です。
多くは、嘔吐・腹痛・腹部膨満で発症します。特に新生児期の発症は胆汁(緑色) の混じったものを嘔吐することが多く、新生児の緑色の嘔吐は非常に注意が必要です。
腸の捻転はなく十二指腸の通過障害のみの症例もあります。
腸捻転の有無は超音波で腸に行く血管の捻じれ具合をみて診断します。もし血管に捻 じれがあるようなら緊急手術が必要です。その他、腸の造影検査やCT検査で診断する こともあります。
腸が捻じれている時は緊急で手術を行う必要があります。腸の捻転がなく十二指腸の 通過障害で見つかった場合は待機的に手術を計画します。