おしっこは腎臓で作られて、腎盂(じんう)という部屋に集められ、そこから尿管を通って膀胱に貯められます。その腎盂と尿管の移行部が狭く通過障害を起こす状態です。腎盂内の圧が高まり、腎盂が拡張することを水腎症とよびます。最近では、妊娠中の超音波検査で見つかることも多いです。 多くは無症状で、自然軽快することが多いです。しかし中には自然軽快せず、腎機能の低下を来す症例もあり、その場合外科治療を必要とします。
水腎症(腎盂の拡張の程度)によって、グレードI ~ IV に分けられます。
*小児先天性水腎症(腎盂尿管移行部通過障害)の診療手引き2016から
手術は、体格に応じて開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援手術で行います。 手術時にステントというチューブを腎盂と膀胱の間に留置します。ステントは、 術後2か月頃に膀胱鏡で抜去します。
手術後も定期的に診察・検査を行っていきます。術後に水腎症が改善するのには時間がかかります。