袋状(のう胞)に変形したリンパ管の奇形で、内部にリンパ液をためて大きく膨らみます。多くが首やわきの下などにみられますが、全身どこにでも出現する可能性があります。大きなのう胞の場合もあれば、小さなのう胞が集まっている場合もあります。リンパ管腫の性状によって治療が変わります。
リンパ液が貯留すると大きく膨れます。また普段は目立たなくても内部に出血したり、感染を起こした 時だけ大きく腫れることがあります。 またリンパ管腫の場所が重要な臓器に接している場合、重篤な症状を引き起こす可能性もあります。
比較的大きな嚢胞状のリンパ管腫の時に有効です。内部のリンパ液を針で抜いて薬を注入します。一旦、赤く腫れますがその後に縮小しま す。リンパ管腫に一番多く行われる治療です。
小さなのう胞が集まっているタイプは、硬化療法が無効です。そのような場合は手術でリンパ 管腫を切除します。
最近シロリムスという内服薬が使えるようになりました。硬化療法が効き にくいタイプのリンパ管腫を縮小させる効果があります。副作用もあるため慎重に投与していきます。
一部の漢方薬にリンパ管腫を縮小させる効果があると言われています。漢方薬が飲めるお子様には使用することもあります。
*リンパ管腫の場所、大きさ、性状により最適な治療が変わってきます