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“形成外科で主に取り扱う疾患”

リンパ浮腫

がんの手術のあと手足がひどくむくんで困っていませんか?

リンパ浮腫(りんぱふしゅ)

通常体内の水分は血液またはリンパ液として存在しています。血液が循環することによって組織に酸素が供給され、血液内水分の約10%は血管外に漏れ出てリンパ系という循環系に入り、心臓に向かって還流します。四肢や腹部の手術、放射線治療後に、リンパ液の還流が悪くなり、四肢にリンパ液が貯留した病態をリンパ浮腫と呼んでいます。一般的に、婦人科を中心とする腹部手術の経験があり手術後数年経過してから出現することが多いのですが、先天的にリンパ組織の発育が悪く徐々にリンパ浮腫になる場合や原因不明に発症することもあります。
無治療のまま経過すると浮腫が進行し歩行障害などの機能障害や感染症の発生のリスクが高くなります。リンパ液のうっ滞があるので、軽度の外傷で蜂窩織炎を起こしやすく、炎症を繰り返すたびにリンパ組織周囲に繊維化が進んで、浮腫が進行していきます。最終的には皮膚の過角化をともなった象皮状態になります。

治療法
  • リンパ管細静脈吻合
    超微小外科の技術により、今までは不可能だった細いリンパ管をつなげるようになり、体への負担が少なく優れた治療効果を有する手術療法が可能となりました。
    当科では、まず手術の前にインドシアニングリーン(ICG)という色素を皮膚の下に注射して、特殊なカメラで見ることでリンパ管の状態を観察します。手術時にはカールツアイス社製のPenteroにICG観察装置を付けた手術用顕微鏡を用いて正確にリンパ管と細静脈を吻合します。

    リンパ管と静脈を吻合した後のビデオです。リンパ液が静脈へ流れ込んでいる事を顕微鏡で確認しています。

  • 弾性ストッキングによる圧迫やスキンケアによる進行予防に加えて専門の看護師によるリンパマッサージの指導を行なっております。

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