診療科・部門案内
2024年4月に着任致しました大角明宏と申します。
近年、外科領域全般で低侵襲手術、すなわち「体に優しい手術」が主流となっております。呼吸器外科領域では、増加しつつある小型肺癌に対して、切除範囲を縮小した肺区域切除により呼吸機能を温存し、胸腔鏡やロボットを用いて小さな創で手術を行い、痛みの軽減に努めています。多くの胸腔鏡手術・ロボット手術の経験から、このような低侵襲手術を得意としております。
また、留学先のトロント総合病院、前任地の京都大学病院では、数多くの肺移植や拡大手術に携わり、気道再建や血行再建をはじめとする拡大手術にも積極的に取り組んでおります。もちろん、気胸、膿胸、縦隔腫瘍など、呼吸器外科手術の全領域に迅速に対応しております。
肺癌領域では、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、薬物療法の進歩が目覚ましく、治療成績も格段に改善しています。当院では呼吸器内科・腫瘍内科・腫瘍放射線科と毎週カンファレンスを行っており、個々の患者様の病状に応じて、手術のみならず、術前・術後に薬物・放射線治療を交えた集学的治療を行い、治療成績の向上を目指しています。
当科には現在、5名の呼吸器外科専門医が在籍しており、安心して治療を受けていただくことができると自負しております。全ての患者様に、安全かつ最善の治療を常にご提供できるよう、努力して参ります。

| 全症例 | (腹腔鏡下手術) | |
| 肺がん | 87 | 76(87.3%) |
| 転移性肺腫瘍 | 10 | 10(100%) |
| 縦隔腫瘍 | 8 | 6(75%) |
| 炎症性肺疾患 | 7 | 6(85.7%) |
| 気胸・嚢胞性肺疾患 | 11 | 11(100%) |
| 膿胸 | 1 | 1(100%) |
| 呼吸器外科手術全体 | 165 | 151(91.5%) |