肺から空気がもれて、肺がしぼんでいる状態です。自然気胸がもっとも多く、肺表面にあるブラという袋が破れて、空気がもれることが原因です。若い人に多く発症し、突然の胸痛や呼吸困難でおこります。ブラが原因のため、再発することもよくみられます。その他に、外傷性による気胸や、子宮内膜症が横隔膜などに広がるためにおこる月経随伴性気胸もあります。
軽度の気胸であれば、安静のみで改善します。中等度以上の気胸であれば、肺をふくらませるために、胸腔ドレナージなどを救急診療でも対応しています。 空気もれが止まらない場合、再発を繰り返す場合、左右両側気胸などの場合は、手術が必要です。胸腔鏡手術でブラの切除を行い、人工の被覆材を貼り付け再発防止に努めています。 月経随伴性気胸は、婦人科と相談し、子宮内膜症に準じてホルモン療法が行われます。