脳神経内科について
ご挨拶
脳神経内科で扱う病気は、血液検査や画像検査だけでは正しい診断ができないことが多いという点で、一般的な内臓の病気と異なっています。脳神経内科学の知識を持った医師が、正しい脳神経内科学的手法に基づいて診察を行う必要があります。
当院脳神経内科は昭和55年(1980年)に設立された、日本神経学会認定教育施設であり、精神疾患を除くほぼすべての中枢神経・末梢神経の診療を行っています。外来医は全て神経学会専門医資格を持っており、入院患者は外来医を含む複数医が担当しております。
脳血管障害、急性意識障害は脳神経外科と共同で脳卒中センターを構成し、24時間365日体制で脳卒中患者の診断・治療を行っており、緊急患者は夜間や休日問わず頭部MRIが撮影でき、超急性期脳梗塞に対する血栓溶解療法や血管内血栓回収療法も脳卒中センターとして施行しております。
神経難病患者数が関西で有数に多く、パーキンソン病は脳神経外科と、重症筋無力症は呼吸器外科と協力して適応例について薬物療法に加え手術療法を行っております。認知症の診断、てんかんの診断・治療、神経免疫疾患の診断・治療など多岐にわたる神経疾患の診断・治療をしております。
特色・取り組み
- 脳神経内科疾患は、問診と神経学的診察から可能性のある疾患を正しくしぼりこむ過程が重要であり、必要な問診と神経学的診察を行ってから検査を受けて頂いています。
- 頭部CT、MRIなどの画像診断、脳波、筋電図、神経伝導速度検査等の生理学的検査を行っています。
- 神経難病の1つであるパーキンソン病は、薬物療法に加え脳神経外科と共同で手術的治療(定位脳手術:視床下核脳深部刺激術)を行い、良好な成績を得ています。
- 呼吸器外科と協力して、重症筋無力症の治療を行っています。脳神経内科で入院後、手術適応の有無を判断して、必要な患者様は呼吸器外科で胸腺・胸腺腫摘出術を行います。術前・術後の薬物治療は、脳神経内科が担当します。
- 脳神経内科では杖歩行や車いすを利用する通院困難な方のために、複数の病院および診療所・医院と連携し、訪問診療を行うシステムを開始しています。独居の方やご家族の状況など様々な理由で通院困難な方はご相談下さい。
- 現在、脳梗塞も時間との戦いとなってきており、発症から3時間内に病院に到着すればtPAという血の塊を溶解する薬剤を注射する血栓溶解療法、18-24時間内で頭蓋内血管の閉塞や高度狭窄の場合、血栓回収療法というカテーテル治療を脳卒中センターでは行っています。
講演会開催報告
読売健康講座:「もっと知ろう!パーキンソン病の治療」
2016年11月23日開催
2017年5月10日開催
治療について
治療実績
2017年度 | 患者数(年) |
---|---|
外来 | |
初診 | 2830 |
再診 | 13606 |
入院 | 977 |
疾患別 | |
脳血管障害 | 232 |
神経変性疾患 | 402 |
パーキンソン関連疾患 | 350 |
その他変性疾患 | 52 |
てんかん | 74 |
免疫関連性中枢神経疾患 | 50 |
末梢神経疾患 | 46 |
筋疾患 | 28 |
その他 | 120 |