公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院(大阪市北区、理事長:稲垣暢也)では、本態性振戦やパーキンソン病の薬が効きにくい「ふるえ」に対して超音波で治療できる「MRガイド下集束超音波治療(MRgFUS)」を近畿地方で3施設目として2021年3月に開始し、この度2024年10月25日に近畿地方で初めて200症例に到達しました。
2019年の保険適用以降、MRgFUSを導入している施設(全国18施設)において、現在までに1620症例以上*の治療が実施されており、200症例に到達した当院での治療実績(下記グラフ参照)は全国の約12%を占めることとなります。
当院では「ふるえ」に悩む患者さんに対して、神経センターで「薬物治療」「MRgFUS」「脳深部刺激療法(以下、DBS)」などさまざまな治療の選択肢を提供しています。薬が効きにくい「ふるえ」に対しては外科的治療が必要となる場合があり、その中でもMRgFUSは超音波で治療するため、従来のDBSと違って頭蓋骨に孔をあけて脳内に電極を埋め込む必要がなく、より安心して治療に臨んでいただくことができます。
* InSightec社調べ(2024年10月25日時点)
当院では2024年9月、従来はMRgFUSの効果が得にくいとされていた頭蓋骨の表面と内部の密度比(SDR)が0.4未満の患者さんでも十分な治療効果が期待できることを報告し、北米脳神経外科学会の機関誌「Neurosurgical Focus」に掲載されました。少しでも多くの患者さんにより負担が少ない治療方法を提供するため、当院ではさらに研究を重ねていきます。
治療前の「ふるえ」確認
治療の準備
治療中の「ふるえ」確認
治療後の「ふるえ」確認
治療前の「ふるえ」の状況
治療後の「ふるえ」の状況
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