公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

ご挨拶

ご挨拶

研究所所長のご挨拶


研究所所長
武藤たけとう

大正14年に設立されました田附興風会たづけこうふうかい医学研究所いがくけんきゅうしょは、これまで臨床研究と基礎研究を両輪として医学の発展に寄与してきました。当研究所の強みは、なんと言っても研究所の附属病院として大阪でもトップクラスの陣容を誇る北野病院を有していることです。北野病院の各診療科や各部署とも密接な関係を持ち、非常に豊富な臨床症例に基づく臨床研究が数多く行われております。基礎研究に関しても、別館研究所を中心に動物実験や遺伝子研究などが日夜行われております。

これらをさらに発展させるために、副所長を中心に別館研究所の整備、研究機器導入、研究補助体制、臨床レジストリーの確立などをより積極的に行ってまいりました。研究に不可欠な機器の整備と検体保存や臨床データベースの拡充も進んでおります。

私は半年前に研究所長を拝命しましてから、これらの事業を継続するとともに、研究運営体制の強化を図っております。そのため、研究所運営委員会に加えて、研究所定例会議を新設し、研究所副所長を福井基成、黄政龍のお二人の先生にお願いし、更なる発展を目指してもらっております。

また、本年度より始まった新しい制度に『北野カデット』があります。これは、研究意欲旺盛な若手医師を毎年若干名採用し、臨床経験を積む場と、研究を継続できる環境を提供し、次世代の医学を担う優れた医学研究者の育成を目指す3年間任期のプログラムで、京都大学医学研究科との連携・協力のもと実施され、研究所の北野カデットセンターが研究費や指導体制を支援します。従来から遂行しているように、京都大学医学研究科の連携大学院として大学院生を受け入れるプログラムも今後更に充実していく予定です。

2019(H31)年4月

カデット組織

一方、国から出されたガイドラインや倫理指針に適確に対応し、医学研究の支援体制を充実すべく、各種委員会の円滑な運用を目指して規則を見直し、適宜整備しております。加えて、平成28年4月に医学研究支援センターを設立し、研究所の事務・運営企画機能、研究デザインや統計に関する相談などの強化を図っております。

北野病院の医師や各部署職員は、患者さんのために日夜診療に勤しんでおります。その忙しい毎日においても、同時に当研究所の所員として、常に科学者としての目を持つことが大切であると考えております。近年の医学生物学の進歩は目覚ましく、がんの免疫療法に見られるように、第一線の基礎研究が臨床現場の診療に直結することも少なくありません。

今後とも当研究所の活動にご理解ご協力を賜りますようよろしくお願いします。

研究所所長
武藤たけとう