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臍帯血移植の様子

臍帯血移植の様子
血液は、半分が液体成分、半分が固体成分(血球)から成り、体内を動き回ることで、栄養(たんぱく質・ブトウ糖等)や酸素の運搬、体内に侵入した異物からの防御、血管の修復などの働きをしています。成人男性で、脳1400g、肝臓1300gに対して、血液は5000gと身体の中で一番重い臓器です。
血液の病気には、血液の腫瘍、数的異常、機能異常、自己免疫疾患、先天性疾患、感染症などがあります。その中で最も力を入れているのが、血液の悪性腫瘍の治療です。当院の血液疾患での入院患者様の半数以上が血液悪性腫瘍で、具体的には悪性リンパ腫と白血病が多く、次いで多発性骨髄腫や骨髄異形成症候群などといった病気です。
血液細胞はバラバラになって身体全体に拡がっているため、血液悪性腫瘍だけを手術で切除することはできませんが、抗がん剤や放射線が非常によく効くという特徴があります。近年、良い薬がどんどん開発され、疾患によっては8割以上の方が抗がん剤で完治するタイプもあります。抗がん剤・放射線治療で完治するのが困難なタイプでは、血液の総入れ替え=造血幹細胞移植という方法があります。ただ、手術などに比較して治療期間が長くかかるので、患者様ご自身とご家族のサポートをお願いすることがしばしばです。一緒に病気を治していきましょう。