関連する診療科の外来を受診して医師にご相談下さい。
検査室に直接検査を申し込むことはできません。(たとえば、脳波なら神経内科・脳外科・小児科、心電図・心臓超音波検査は内科、腹部の超音波検査なら内科・外科になります)
また、今、他の医療機関にかかっていらっしゃる場合は、できる限り紹介状を書いてもらい、ご持参下さい。
なお、ご希望によっては、人間ドック(一日)や脳ドック(一日)で検査を受けていただくこともできます。健診部(電話06-6312-8841)にご相談下さい。
検査値は、病気の有無・種類・程度(病態)以外にも、食事、運動、採血日時(生体のリズム)、体位(横になった状態か立っている状態か)、服薬、その他、多数の因子によって影響されます。
そこで、検査値を解釈する上で病態以外の影響をなるべく無視できるように、多くの検査については早朝・空腹・安静の状態で検体(血液・尿など)を採取するのが理想とされています。ただし、それはあくまで理想であって、大部分の検査については、食事をしたからといって、即、検査が無意味になったり診断に支障をきたすようなことは起きないのが通常です。
また、血糖、中性脂肪など食後にあきらかに数値が上昇する検査についても、いつ食事をしたかという条件が判明していれば、食後の検査であっても、それなりに診断や治療に有用です。 採血のときに食事を抜いてきた方がいいかどうかは、ケース・バイ・ケースですので、主治医にご確認ください。
一般論としては、脂肪分の多い食事や大量の甘い飲料をとった直後の採血はあまり奨められません(検査によっては脂肪分の多い食事をとって血液中の脂肪が増加した状態では正しい数値が出ない場合があります)。しかし、朝、軽食を取った程度なら通常は支障ないと思われます。糖尿病・高脂血症などで空腹時の検査が必要なときは、主治医の方からその旨を説明しているはずです。
空腹時採血が望ましい検査であっても、特殊な場合を除き水一滴飲んでもいけないということはありません。水分も取らないよう指示されたのでなければ、のどが渇いたときには多少の水・お茶(糖分や牛乳・クリームの入っていないもの)は差し支えありません。
薬については、検査への影響という意味では服薬前の方が望ましいのですが、薬を服薬しないで自宅から病院に来られることにより病気に悪影響が出る場合もありますので、主治医にご確認ください。北野病院では、心臓病や高血圧の薬は白湯か緑茶で服用してから来院していただくようご説明しています。
空腹時採血とは、通常、夜に食事をとってから12時間以上絶食した状態で朝採血することを意味します。
朝9時に採血とすれば、夜9時以降は水・茶以外の飲食物を摂らずにいればいいわけです。(インシュリン治療中で主治医に夜食を指示されている場合は、主治医の指示どおり夜食をとってください。)
昼食抜きで夕方採血した場合は、「空腹時」ではなく「夕食前」の採血になります。仕事の都合等で夕方にしか採血に来られない場合は、主治医とご相談ください。
水・麦茶・日本茶・ブラックコーヒーのように、糖分や脂肪分を含んでいないものなら、かまいません。それ以外の飲食物を摂ってしまった場合は、血糖や中性脂肪などが空腹時より高い結果になる場合があります。
量にもよりますが、糖尿病や高中性脂肪血症で診療を受けていらっしゃる場合は、可能なら日をあらためて採血に来ていただくのが理想的です。(なお、コレステロール値は食事の影響をあまり受けませんが、高コレステロール血症で診療を受けている場合は血糖や中性脂肪も同時に測定することが多いので、やはり空腹時の採血が望ましいのです。)
万一、どうしても日をあらためての採血が不可能な場合は、食後であることを採血室の担当者に申し出ていただき、採血を受けていただくことも可能です。ただし、検査の結果を主治医が正しく解釈できるように、次回診察時、結果の説明を受ける前に、何をどのくらい飲食して後どのくらいたっての採血かを主治医に告げてください。
糖尿病の治療内容が食事療法・運動療法だけなら問題はありませんが、血糖を下げる薬をのんだり、インシュリンを注射したりしているときは要注意です。
朝、こういった薬を使ってから食事をとらないでいると、低血糖といって血糖が下がりすぎるために異常な空腹感、気分不良をはじめ様々な症状が出、ひどい場合は意識を失うこともあります。 必ず主治医に薬をどうするか確認しておいて下さい。
通常、絶食で検査をする日の朝は血糖降下剤やインシュリンは使わないよう指示されることが多いと思います。ただし、その日の朝に薬を使わなかった場合でも低血糖が起きないとは限りませんので、万一低血糖が起こったときにはすぐ対処できるように糖分を常に携帯し、おかしいと思ったら検査前でもすぐ糖分をとるようにして下さい。
咳をしたときやエヘンと咳払いをしたときに、のどの奥からネバネバした液体が出てくることがあります。これが痰です。
「つば」と痰が同じと思っている方がよくいらっしゃいますが、「つば」は口の中で出るもの、痰は肺や気管支から出るもので、全く別物です。肺や気管支の病気のときに「つば」を検査しても無意味ですので、確実に痰をとってください。
だめです。痰や便の検査では、一回しらべただけでは異常が見つからないことがあるので日を変えて何度も検査しなければならない場合がよくあります。
同じ日に取ったものを検査するより日を変えて取ったものを検査する方が異常を見逃す率が減りますので、お手数ですが、別の日に取って提出するようになさってください。
心電図は心臓が活動するときに発生する電気を体の表面から記録するものです。外から電流を流すものではありませんので、全く何も感じません。ご安心下さい。
また、感電しないかなどと緊張して固くなっていると筋肉からの電気が混じって心電図がきれいに記録できませんので、検査中は全身の力を抜いてリラックスしていて下さい。
脳神経細胞から生じる電気(活動電位)を記録したものが脳波です。大脳機能の指標のひとつとして、てんかん、脳腫瘍、脳炎、頭部外傷、脳血管障害等の診断に有用です。
また、最近では脳死判定の根拠のひとつとして、持続性の平坦脳波が重要視されています。なお、今、考え事をしているか、それともリラックスしているか、といったことなら、脳波からある程度は推測できますが、何を考えているかはわかりませんし、頭の良し悪しもわかりません。
超音波(耳に聞こえないぐらい高い音)を体の中に送り込み、その反射から、心臓、肝臓、胆嚢などの内臓の断面の像を機械で組み立てて観察するのがエコー(超音波断層)検査です。装置によっては血液の流れも観察することができます。
ただし、肥満している方、おなかの中にガスが多い方では、あまりよく見えません。また、胃・腸・肺などの病気は苦手です。
特にさしつかえありませんが、一応、担当者に妊娠中とお申し出下さい。
膀胱に尿がたまっていると、膀胱自体がよく見えるのはもちろん、ふくらんだ膀胱をとおして前立腺・子宮など骨盤内の臓器が観察できます。腹部エコー検査のときは骨盤内の臓器も観察しますので、どうしてもがまんできないときは仕方ありませんが、よりよく観察できるよう、なるべく尿を貯めておいて下さい。
また、泌尿器科で腹部エコー検査を指示されたときは、膀胱・前立腺などが主たる検査の対象となりますので、検査の30分〜1時間前に水かお茶を1、2杯飲み、そのあとは尿をがまんするように予約時にお願いしています。万一、尿のたまり方が不十分な場合は、水をたくさん飲んでいただいて30分ぐらいしてから再度検査する場合もありますので、ご了承ください。
腹部エコーの場合、おなかの中にガスや便が少ない方がよく観察できますので、当日の朝はなるべく排便をすましていただくようにお願いしているのですが、出なかったからといって検査ができないことはありません。ご安心下さい。
お茶程度なら特に支障はありません。ただし、炭酸飲料だとおなかの中にガスが増えて見えにくくなりますし、牛乳や食物を摂取すると胆嚢が縮んでしまい十分観察できなくなります。
予約の空き状況にもよりますが、原則的に可能です。
ただし、受ける順番に注意が必要で、腹部エコーを最初に受けるのが原則です。内視鏡検査(胃カメラ・大腸ファイバーなど)、消化管透視検査(胃透視・注腸透視など)を腹部エコー検査の前に受けると、胃や腸の中に超音波を反射してしまうガスが大量に入るため、腹部エコー検査が非常に難しくなります。
同じ日に内視鏡や透視の検査を予定・希望されている場合は、予約の際に必ずお申し出ください。
検査当日の朝に薬を内服されますと胃の中が観察しにくくなりますので、原則として当日朝起きてから検査が終了して1時間ぐらいたつまでは服薬はひかえていただきます。
ただし、心臓の薬など、検査当日であっても内服が必要な場合がありますので、主治医とよくご相談下さい。
風邪気味程度ならまず問題はありませんが、咳やのどの痛みがひどいとき、発熱しているときなどは、特に検査を急ぐ事情がない限り、延期した方がよいでしょう。
通常、可能ですが、人によっては多少体に負担がかかる場合もありますので、必ず主治医とご相談下さい。また、検査に使用する薬にも配慮が必要ですので、検査に来院されたときは必ず最初に看護婦に妊娠中とお申し出下さい。
通常問題ないと考えられますが、検査の前に使用する薬によっては、検査後しばらく目の焦点が合いにくくなることがあります。目をよく使う仕事や車の運転をされる場合は、必ず、検査に来られたときに最初に看護婦にお申し出下さい。
なお、絶食の検査ですし、検査後、のどの麻酔が切れるまで一時間ぐらいは飲食できません。あまり無理なスケジュールは予定されない方が無難です。
また、生検といって粘膜の細胞をつまみとって検査した場合は、激しい肉体労働は体に負担になりますので避けて下さい。