公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院

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【初診外来受付時間】8:45~11:30(※紹介状や予約が必要な診療科をご確認ください)
【休診日】第2・第4土曜、日曜、祝日、年末年始 【面会時間】感染対策のため原則面会禁止

治療について(泌尿器科)

おもな疾患別の治療内容

悪性腫瘍

当科の手術成績

1990年以降(1990年-2015年)に、当科で根治手術を行った悪性腫瘍症例の成績は以下のとおりです。

  1. 腎がん:腎全摘除術または腎部分切除術を383例に施行。疾患特異的5年生存率91%。
  2. 腎盂尿管がん:腎尿管全摘除術を154例に施行。疾患特異的5年生存率81%。
  3. 膀胱がん:
    1. 非浸潤性膀胱がん585例に対して、内視鏡手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術)を施行。疾患特異的5年生存率97%。
    2. 浸潤性膀胱がん109例に対して、膀胱全摘除術を施行。疾患特異的5年生存率65%。
  4. 前立腺がん:前立腺全摘除術を424例に施行。疾患特異的5年生存率99%。
  5. 精巣がん:精巣摘除術を55例に施行。疾患特異的5年生存率100%。

疾患特異的5年生存率とは、当院の臨床データに基づき、手術後5年経過した時点で、患者様ががんによって死亡せず、生存されている確率を計算したものです。上記の結果が示すように、早期の段階でがんを診断し、適切な治療を行えば、大多数の症例で根治・長期生存が可能です。

副腎腫瘍

ほとんどが良性腫瘍ですが、副腎ホルモンの分泌亢進により、高血圧・糖尿病等の症状の原因となります。その場合、腹腔鏡手術による腫瘍摘出が標準的な治療法です。

尿路結石症

内視鏡手術あるいは体外衝撃波による破砕が一般的です。
体外衝撃波による破砕は通院での治療が可能です。

前立腺肥大症

男性の排尿困難の主たる原因疾患です。良性疾患ですので薬物治療(交感神経αブロッカーその他)が第一選択となります。薬物治療で症状改善がなければ、内視鏡手術(PVP手術、経尿道的前立腺切除術)を行ないます。

腹圧性尿失禁

“くしゃみや咳をすると尿がもれる”とういう症状で悩んでおられる女性は意外と多く存在します。尿道を補強する比較的簡単な手術で治療可能です。

男性不妊症

男性の精液中の精子数が少ないと不妊になりますが、その原因の一つとして、精巣(睾丸)の静脈瘤があります。これは手術により治療可能です。

治療法について

仙骨神経刺激療法

当院泌尿器科では難治性の過活動膀胱に対する治療として、2018年1月から仙骨神経刺激療法(Sacral Neuromodulation: SNMと略します)を開始しました。
過活動膀胱に対しては従来から、抗コリン薬やβ3作動薬といった内服薬による治療が行われていますが、十分な効果が得られなかったり、口渇や便秘などの副作用のために治療が続けられなかったりする方もおられます。
SNMは、排泄に関連した仙骨神経を継続的に電気刺激することによって、過活動膀胱の症状を改善させる治療です。

過活動膀胱について

膀胱にはおしっこをためる(蓄尿)、出す(排尿)という、相反する働きがあり、これらの働きは脳から脊髄を通り、膀胱へ至る神経によって調節されています。膀胱に直接作用する神経は主に仙骨領域から膀胱へ向けて分布します。この神経による調節がうまくいかなくなると、頻尿・尿意切迫感・切迫性尿失禁などの過活動膀胱症状を生じます。

過活動膀胱の薬物治療について

抗コリン薬やβ3作動薬は非常に有効な薬ではあるのですが、薬はどうしても体の他の場所にも作用しますので、唾液の量が減って口が渇いたり、腸の動きが悪くなって便秘になったり、といった副作用が発生することがあります。また、膀胱の収縮力を低下させることで人によっては残尿が増える恐れもあります。

仙骨神経刺激療法(SNM)とは

排泄(排尿、排便)に関係する仙骨神経に継続的に電気刺激を与え、排尿・排便症状の改善を図る治療法です。持続的に電気刺激を行うために、心臓ペースメーカーのような装置を体内に植え込みます。欧米では1990年代から行われていますが、日本では2014年4月に便失禁に対して保険適応となり、2017年9月には難治性過活動膀胱に対しても保険診療下で行うことができるようになりました。

仙骨神経刺激療法のしくみ

事前に治療効果を確認します。まず、リードと呼ばれる刺激電極を仙骨部に植え込み、体外に装着した刺激装置から約1~2週間、試験的に刺激を行います。

治療効果について

海外の報告では、

約8割の方で尿失禁の回数が半分以下に減少
約4割の方で尿失禁が消失
約7割の方で尿の回数が半分以下、または正常な回数になる

とされています。

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