公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

特集:検査の舞台裏
2025年5月27日

わたしの血はどこへ?

臨床検査では、最も多く実施される「検体検査」。
採血した血液は速やかに検査室へ持ち込まれますが、
そのままでは検査ができないため、目的によって異なる方法で処理されます。

なぜ遠心分離が必要なの?

血液を遠心分離すると、比重の違いによって血清や血しょう、血球などの層に分かれ、「血清や血しょうで臓器の異常や疾患部位などを調べる生化学検査」「腫瘍マーカー」「血液の固まり具合を調べる凝固検査」に利用されます。

検体検査ではどんなことを調べるの?

血液検査では、血液中の成分を分析し、肝機能、腎機能、感染症、貧血、糖尿病などの状態を評価します。一般的な項目には、白血球数、赤血球数、血色素量、肝機能検査、血糖値などがあります。

分析装置

分析装置での検査を経て、異常値がなければカルテに書き込まれ、迅速に医師に伝達されます。

顕微鏡検査

異常値が認められる場合、標本を作成し、顕微鏡検査を実施します。

血液培養検査

培地を使い病原体を培養します。翌日に結果がわかるものもあれば、最長で2ヶ月かかる場合もあります。

臨床検査室のようす

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