神経精神科
ご挨拶
神経精神科を一言で言えば、「こころ(精神)の病気や障害」を担当する診療科です。少しまぎらわしいのですが、神経や脳そのものが侵される病気については、脳神経外科や神経内科が担当することになっています。神経にかかわるこの3つの診療科は、歴史的には、もともと神経学(ニューロロジー)という一つの分野に属していたものです。
ところで「こころの病」も、脳の病という側面を持っています。「神経症」と呼ばれている典型的に心理的な病気も、今日、ある程度まで薬物(脳に作用する薬)を使って治療することができるようになっています。
逆に、古くは脳の何らかの異常に基づいて起こるとされた「精神病」でも、さまざまな心理的・社会的治療が必要であり、また有効であるということが認識されるようになっています。ですから、脳の病気と心の病気は、それほど明確に分けることができなくなっているとも言えます。 今後、精神医学は、脳科学や神経科学(ニューロサイエンス)の流れに統合されていくことになるでしょうが、同時に、心理学や社会行動論との結びつきもますます深まっていくことになるものと予想されます。
当精神科では精神障害者の権利を擁護し、より多くの人に開かれた精神科を目標としています。精神疾患を生まれつき変わった人だけがかかる特殊な病気ではなく、誰もがなり得る決して珍しくない病の1つとして捉え、1人でも多くの人が自ら安心して適切な治療を受けることが出来る環境を提供してまいります。
特色 (主な治療・医療機器・先駆的な取組み 等)
当院神経精神科では、総合病院における精神科の役割に十分対応するため、診療の中心を外来患者様から身体疾患で入院中の患者様の精神的・心理的問題への介入や治療(精神科リエゾン診療)へ移行しております。これに伴い、外来診療の縮小が必要となり、現在新規の外来患者様の受け入れを停止しています。他の医療機関からの紹介状をご用意いただいても、新規では当院神経精神科を受診できませんのでご了承ください。