公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

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川崎病・膠原病・免疫疾患

川崎病・膠原病・免疫疾患

当院の治療方針

川崎病

川崎病は5日以上続く発熱や皮疹、眼の赤み、唇の赤み、首のリンパ節腫大などを特徴とする原因不明の血管炎で、近年増加傾向です。心臓に合併症や後遺症をもたらすことがあるため、適切な診断・治療が必要です。また症状が十分揃わないものの、心臓に合併症を生じる不全型の川崎病も存在するため、血液検査・心臓超音波検査等を組み合わせながら、的確に診断を行う必要があります。当科では免疫専門医と循環器専門医が協力して治療に当たっており、なるべく早期に炎症を抑える事ができるように、免疫グロブリン投与や必要時にはステロイド薬なども併用して治療・管理を行っています。

膠原病、自己免疫疾患

子供にもリウマチをはじめとする膠原病・自己免疫疾患は発症します。しかし稀な疾患であり、診断・治療には専門性や経験も必要とされます。当科には、小児科ではまだ全国的に珍しいリウマチ学会認定専門医が複数常勤しており、専門的に治療に当たっています。小児期発症の膠原病は重症なことも多く治療も長期に渡るため、関節痛や手足が冷たい(レイノー現象)など疑わしい症状を認めた場合はお気軽に御相談ください。また眼や皮膚など全身に合併症を伴うこともあり、他科の先生とともに集学的な治療を行っています。

免疫不全症、自己炎症性疾患

子供の発熱の最多原因は感染症ですが、中には発熱が長引いたり、周期的に発熱を繰り返したりする場合があります。その原因として免疫不全症や自己炎症性疾患が隠れている場合がありますが、非常に稀な疾患ですので全国的に見て診療経験のない小児科医が殆どです。当科には京大病院などで診療経験を積んだ医師が複数常勤しており、診療にあたっています。遺伝子検査を含む特別な検査が必要な場合は、専門の大学病院や研究機関との連携も行っています。