公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院

ダヴィンチ – 手術支援ロボット

ダヴィンチ・サージカル システム

ダヴィンチとは?

高度な内視鏡手術を可能にする、最先端の手術支援ロボットです。

手術支援ロボットは、もともと戦地や僻地で遠隔操作での手術を行うことを目的に開発が進められた機械です。しかし、その後、極めて良好な視野で精密な操作ができる利点が注目され、一般の体腔鏡(腹腔鏡)手術にその適応が大きく広がりました。

ロボットと言っても、自動で手術をしてくれるわけではありません。離れたところで端末を操作する執刀医の手指の動きを認識し、体内に挿入された手術器具(鉗子)が執刀医の意図を正確精緻に反映して動いてくれるシステムです。

ダヴィンチ・サージカル システム

  1. 複数の関節を持つ専用鉗子による手術操作性の向上
  2. 10倍もの拡大率を持つ3D画像による立体視

上記が最大の特徴となり、手術の際は1~2cmの小さな創より内視鏡カメラと手術用鉗子を体内に挿入し、術者は3Dモニター画面を見ながら、あたかも術野に手を入れているような感覚で鉗子を操作します。従来の体腔鏡(腹腔鏡)手術に比べ、より繊細な手術操作が可能となり、負担の少ない、良質な医療を提供できるようになりました。

ロボットを用いた手術は、2012年4月に前立腺癌に対する前立腺全摘除術、2016年12月に小径腎癌に対する腎部分切除術が保険適用となり、北野病院でも2013年4月よりダヴィンチSiを導入、2018年12月には最新のダヴィンチXiを導入して手術を実施しています。

保険適用の拡大

2018年4月より、ロボット支援手術の保険適用が泌尿器科以外に大きく広がりました。

新たに保険適用となったロボット支援手術

最新のダヴィンチXi

Xiは旧機種に比べ専用鉗子が細くなり、鉗子同士のぶつかり(干渉)が少なくなっています。また体のどの方向からでも機械の取り付けが可能となり、取り付けにかかる手間も大幅に軽減されました。ロボット専用のベッドを用いることで、機械を取り付けたまま患者様の姿勢を変えることもできるようになっています。これらの改善により、従来の前立腺、腎臓に加え、多くの臓器に対するロボット支援手術が可能となりました。

ロボット手術に関する詳しい情報については、各診療科の医師にお気軽にご相談ください。

当院でのロボット支援手術の実施状況

実施中の診療科