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第1回 若手医師のための麻酔科診療最前線セミナーを開催しました
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展望について
本院の長年の悲願であった新築を果たし、急性期病院として再出発することになりました。
麻酔科においても、日進月歩の医療の進歩を取り入れていくことはもちろん、その発展の一翼を担いたいと考えております。
本来病院は地域の皆さんの支持支援がなければ存在し得ません。地域の皆さんにとって、特に、夜間や緊急を要する時の医療体制はまだまだ不十分と言わざるを得ません。麻酔科は救急医療を支えるために、できるだけの力を
尽くすつもりでおります。
本院では麻酔学会が定める専門医(麻酔指導医)が常駐する麻酔指導病院として、既に多くの実績を残してきましたが、今後も安全な麻酔を実践していく所存です。
麻酔科とは、どのような役割を果たしているかというと
・手術の侵襲から患者様の安全を守ります。
・手術後の疼痛緩和のために、持続硬膜外鎮痛を含めた各種処置を行っています。
集中治療部(ICU)について
当院 集中治療部(ICU)は、平成18年4月1日より、4階にある中央手術室と内部通路でつながっている病棟区画で本格稼働となりました。運営病床数は8床です。ICUとは、大きな手術を受けた患者様、救急外来からの重症患者様、入院患者様で集中治療が必要な患者様などが入室される部屋の事です。ICUには日中、夜間を問わず患者様2人につき1人以上の看護師が勤務しており、重症患者様の看護にあたっています。また、ICU専従の麻酔科医が常駐し、主治医と共同して、ICU入室患者様に対して呼吸管理、循環管理を中心とした全身管理を行っています。ひとりでも多くの重症患者を救命できるよう、医師、看護師、臨床工学士からなるICU全スタッフが一致団結して頑張ります。
(集中治療部部長 宮崎嘉也)
麻酔を受けられる方へ
あなたはこの度、手術による治療を受けることになりましたが、手術の際は麻酔をする必要があります。
麻酔科医師によるあなたの診察は手術の前日(手術が月曜の場合は前週の金曜か土曜)に行われますが、それまでに「麻酔」とはどんなものかおおよその理解をしていただくのが好ましいと思い、以下の「麻酔に関する説明書」を作成しました。ご一読いただいて、麻酔というものを少しでも身近に感じていただきたいと思います。
また、診察日までに以下の事柄について思い出して整理しておいて下さい。その他、麻酔に関しての疑問な点、不安な点、要望などについても整理しておいて下さい。
●あなた自身が今までに受けた手術、その時の麻酔方法
●あなた自身が今までにかかった病気、長期間のみ続けている薬
●あなた自身が今までに起こした注射や薬での異常な反応(じんましん、ショック等)
●あなたと血のつながりのある方で今までに手術、麻酔を受けた方
麻酔に関する説明書(2011.10.7.)
■麻酔とは
麻酔とは、手術の間、単に痛みをなくしたり眠らせたりすることではありません。あなたの体が手術に最もよく耐えられるようにあなたの体を護ることです。私たち麻酔科医は、あなたの体の状態、受ける手術の種類などから判断して最適と思われる方法で麻酔を行い、手術中は、あなたの体の状態に絶えず気を配って手術が安全かつスムーズに進行するよう監視しています。
■麻酔の前に
■絶飲食について
胃の中に食べ物や水分が残った状態で麻酔をすることは危険を伴います。胃の内容物が逆流して肺の中へ流れ込むことで誤嚥(ごえん)性肺炎をおこす可能性があるためです。当院では、原則として手術前日24時以降は絶食、手術室入室2時間前まで飲水可としています。
■のみぐすりについて
手術当日朝まで服用していただくものと、中止していただくものがあります。服用中の薬がある場合は麻酔科担当医にお知らせ下さい。
■禁煙について
喫煙は麻酔を行ううえで悪影響を及ぼします。麻酔に対する影響をなくすには一ヶ月以上の禁煙が必要ですが、手術前に1日禁煙するだけでも血液が酸素を運ぶ力が回復し麻酔の安全性が高まります。手術前は禁煙してください。
■点滴について
手術当日の朝、手術室または病棟で点滴をします。
■麻酔の方法
麻酔には大きく分けて、意識のない完全に眠った状態にする麻酔(全身麻酔)と、意識はあるが痛みは感じない状態にする麻酔(脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔、局所麻酔等)とがあります。私たち麻酔科医が担当する麻酔の多くは全身麻酔です。両者を組み合わせた麻酔(例えば全身麻酔+硬膜外麻酔)もあります。手術の部位によっては全身麻酔をかけないとできない手術もありますが、下半身の手術のように全身麻酔でも脊髄くも膜下麻酔でもどちらでも可能な手術もあります。
- 全身麻酔
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完全に意識をなくす麻酔方法です。手術はあなたの知らないうちに始まり知らないうちに終わっています。麻酔の始まり方としては、点滴から薬が入って眠ってしまう方法(静脈麻酔)と、マスクで麻酔薬を吸入しながら眠ってしまう方法(吸入麻酔)とがあり、普通は前者の方法で麻酔がかかります。小児など点滴が取りにくい場合は後者の方法で麻酔がかかります。麻酔中は喉の奥にある気管へ口または鼻から管(気管チューブといいます)を通して人工呼吸を行います。
- 脊髄くも膜下麻酔(脊椎麻酔)
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腰椎麻酔ともいいます。下半身麻酔です。下半身の手術、すなわち大腿、膝、足、膀胱、子宮、肛門、虫垂、等の手術に対して行われます。下半身がしびれて痛みは感じませんが意識は保たれます。方法は、腰から注射して脊髄を包んでいる袋の中に麻酔薬を入れます。5〜10分位でだんだんしびれ、しびれが十分に広がったところで手術を始めます。手術後も数時間はしびれが残ります。
- 硬膜外麻酔(こうまくがいますい)
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脊髄くも膜下麻酔と兄弟のような麻酔方法です。麻酔薬を入れる場所が脊髄を包んでいる袋(硬膜といいます)の外側なのでこのように呼ばれます。背中あるいは腰から注射し、そこから直径1ミリ位の柔らかいプラスチックチューブを留置します。麻酔薬はこの細いチューブから入りますので手術後の痛みに対しても有効です。多くの場合は全身麻酔と組み合わせて行います。開胸して行う肺の手術、開腹して行う胃、胆嚢、肝臓、腸、子宮などの手術、あるいは股関節、膝関節の手術などでは、多くの場合、この全身麻酔+硬膜外麻酔という方法で麻酔を行います。
- 伝達麻酔・局所麻酔
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これらの方法は眼、鼻、あるいは手足の小さな手術に対して行われますが麻酔科医が担当することは殆どありません。施行する場合はその都度詳しく説明します。
■実際の麻酔の流れ(全身麻酔の場合)
手術室に入りましたら、手術台に移っていただき、まずは心電図と血圧計をつけます。手術室で点滴を取る場合は、手の静脈から点滴を取ります。あらかじめ痛み止めのシ−ルを貼ったところから針を刺します。(脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔の場合はこのあとで横向きあるいは座った状態で腰あるいは背中から麻酔の注射をします。この時もあらかじめ痛み止めの注射をします。)
このあと点滴から麻酔の薬が入ることで全身麻酔が始まります。あなたの意識があるのはここまでです。
以後はあなたが全く知らない間に行われることです。何をするかというと、口(または鼻)から気管へ人工呼吸用の管(気管内チューブ)を入れること、鼻から胃へ管を入れること、尿量を測るため尿道から管を入れること、血圧を連続的に測定するため手首の動脈に細い管を入れること、頚部あるいは鎖骨の下の太い静脈に点滴用の管を入れること、などです。これらの手技はあなたの体の状態、手術の種類によっては行わないこともあり、逆に麻酔が充分にかかる前に行うこともあります。このあと手術がやりやすいように体の向きを調整し、皮膚を消毒していよいよ手術開始です。もちろんあなたは眠ったままです。
さて手術が終わりました。麻酔から目覚める時です。最近の麻酔薬は投与を中止すれば速やかに覚醒します。「目を開けて、手を握って、深呼吸して、口を開けて」などと言いますのでその通りにして下さい。充分に麻酔からさめたことを確認したら気管チューブを抜いて、病棟へ帰ります。
術後の痛みについて説明します。硬膜外麻酔を行った場合は病棟へ帰ってからも強力な鎮痛薬が留置した細いチューブから持続的に注入されますので、痛みを感じることは少ないと思います。脊髄くも膜下麻酔の場合、あるいは全身麻酔単独の場合は、麻酔が切れるに従って多かれ少なかれ痛みが出てくると思います。坐薬、注射、点滴などで痛み止めをしますので早めに申し出てください。痛みを我慢するのはいいことではありません。術後肺炎の予防のため、ゆっくり深呼吸をし、咳をして痰を出して下さい。
■麻酔の合併症
あなたが最も心配している麻酔合併症についての話です。麻酔薬やモニタ−機器の進歩により、麻酔の安全性は近年大変高まりました。そのため麻酔に関する合併症の頻度も非常に低くなりましたがゼロではありません。
- 全身麻酔に伴う合併症
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・歯の損傷・声のかすれ・のどの痛み:全身麻酔の時は口から気管に気管内チューブを入れますがその時に歯を損傷することがあります。特にグラグラの歯や1本だけ残った歯は損傷の頻度が高くなります。はずせる入れ歯は前もってはずしてきて下さい。グラグラの歯については必ず申し出てください。また手術の後、声がかすれたりのどが痛んだりすることがありますが、普通は2〜3日でよくなります。ごくまれに、声のかすれが続き、耳鼻科での治療が必要になることがあります。
・術後肺炎:全身麻酔の後は、肺のふくらみが不十分となり、また痰が多くなりしかも出しにくくなるため、肺炎をはじめとする肺の合併症を起こしやすい状態です。予防のために手術前に深呼吸の練習をしておいて下さい。また手術後も繰り返し深呼吸をし、咳をして痰を出すようにして下さい。手術を受けたあなたの努力がいちばん大切です。
・悪性高熱症:全身麻酔に伴う、非常に稀ですが重大な合併症です。麻酔中に体温がどんどん上昇して40度以上にもなり全身の筋肉が固くなる病気です。家族性に発症することもありますので、あなたの家系でこのようになった方がおられましたら必ず申し出て下さい。最近の統計では、発症頻度は全身麻酔1万〜5万例に1例、死亡率は約10〜20%です。ちなみに本院での麻酔科担当の手術件数は年間2600件位です。
- 脊髄くも膜下麻酔に伴う合併症
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・頭痛:脊髄くも膜下麻酔で手術をした後、起き上がった時などに頭痛を感じることが比較的多く見られます。枕を低くしてベッド上で横になっていて下さい。口から物を摂ってもよければ水分を多めに摂って下さい。普通は1週間程で良くなります。
・神経障害:脊髄くも膜下麻酔の場合、下半身の痺れは普通は数時間で取れますが、ごく稀に翌日以降もビリビリした違和感や筋力低下等が残ることがあります。
- 硬膜外麻酔に伴う合併症
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・神経障害:硬膜外麻酔の場合は、手術後も1〜2日程度持続的に薬液が入ります。
従ってその間は手術の創のあたりがしびれた感じがします。また鎮痛薬の副作用で吐き気や痒みが生じることがあります。薬液注入中止後はこれらの症状はなくなります。脊髄くも膜下麻酔と同様、ごく稀に翌日以降もビリビリした違和感や筋力低下等が残ることがあります。また非常に稀ですが、留置したチューブを通して感染したり、穿刺した場所に血液がたまり、それが原因で神経障害が起こることもありますので、異常を自覚したら速やかに御相談下さい。
・頭痛:硬膜外麻酔の場合も2.5%程の確率で硬膜を穿刺してしまい髄液が流出することがあります。その場合、脊髄くも膜下麻酔と同様、起き上がった時などに頭痛を生じます。脊髄くも膜下麻酔に較べて、使用する針が太いため、頭痛の程度も強くなることが多くなります。安静と輸液で回復を待ちますが、改善が見られにくい場合は硬膜外自己血パッチという治療を行うこともあります。
- いずれの麻酔方法でも起こりうる合併症
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・肺塞栓:長時間体を動かさずにいると、血流がとどこおり、血管の中に血栓(血の固まり)ができることがあります。大きくなった血栓で肺の血管が詰まると呼吸不全、心停止を起こすことがあります。手術後1週間ほどは注意が必要です。手術後の肺塞栓症の発生頻度は0.7〜2.3%、発症した場合の死亡率は約30%と報告されています。血栓が出来るのを予防するために、手術後しばらく安静が必要な患者さんは、積極的に足を動かす運動をしてください。血栓予防のための弾性ストッキングを着用することをおすすめします。
・アナフィラキシ−:投与した薬に対して体が過剰に反応して起こる強いアレルギ−反応のことです。いわゆるショックです。どのような薬に対しても起こり得ます。以前に薬や注射でアレルギ−が出たことのある方、家族の方に出たことのある方は申し出て下さい。
・心臓の障害(心筋梗塞、心停止など):術中、術後の心筋梗塞は以前に起こしたことがあるなどもともと危険性の高い方ではごく稀に起こることが報告されています。最近の我が国の調査では、麻酔のみが原因の心停止は1万例につき約1例です。
・脳の障害(脳梗塞、脳出血など):術中、術後の脳梗塞や脳出血は以前に起こしたことがあるなど、もともと危険性の高い方ではごく稀に起こることが報告されています。
・肝臓・腎臓の障害:術後に肝臓や腎臓の機能が低下することがありますが、もともと障害のある方でなければ、治療を要するほど低下することはごく稀です。
合併症がおきた場合、緊急を要するときには麻酔中や術後に麻酔科医が適当と判断した処置を行います。
スタッフ紹介
| 役職 |
氏名 |
資格等 |
専門領域 |
麻酔科部長
中央手術部部長 |

足立 健彦 |
京都大学医学博士
麻酔科学会指導医
麻酔科学会理事・代議員
集中治療医学会専門医
集中治療医学会評議員
京都大学医学部臨床教授
関西医科大学臨床教授 |
麻酔科学
集中治療医学 |
| 集中治療部部長 |

宮崎 嘉也 |
京都大学医学博士
麻酔科学会指導医
ペインクリニック学会認定医 |
麻酔全般、疼痛治療 |
麻酔科副部長
(短時間正職員) |

佐々木 由紀子 |
京都大学医学博士
麻酔科学会指導医 |
循環器疾患 |
麻酔科副部長 |

黒嵜 明子 |
麻酔科学会指導医 |
小児麻酔 |
麻酔科副部長
(短時間正職員) |
原 朋子
|
麻酔科学会専門医 |
心臓血管外科麻酔 |
麻酔科医員
(短時間正職員) |

柚木 圭子 |
麻酔科学会専門医 |
|
| 麻酔科医員 |

佐藤 敬太 |
麻酔科学会専門医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
周術期経食道心エコー |
麻酔科医員
(短時間正職員) |
藤井 尚子 |
麻酔科学会認定医 |
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麻酔科医員 |
直井 紀子 |
麻酔科学会認定医 |
|
| 麻酔科医員 |
白井 直人 |
麻酔科学会認定医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科医員 |
纉c ひろみ |
麻酔科学会認定医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科シニアレジデント医師 |

崔 成重 |
|
|
| 麻酔科シニアレジデント医師 |
生津 綾乃 |
|
|
| 麻酔科シニアレジデント医師 |
竹田 みちる |
|
|
| 麻酔科非常勤医 |
木口 貴夫 |
麻酔科学会専門医 |
|
| 麻酔科非常勤医 |
佐々原 友子 |
麻酔科学会専門医 |
|
| 麻酔科非常勤医 |
梅垣 岳志
|
麻酔科学会専門医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科非常勤医 |
甲斐 慎一 |
麻酔科学会認定医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科非常勤医 |
上嶋 浩順 |
麻酔科学会認定医 |
|
| 麻酔科非常勤医 |

窪田 陽介 |
麻酔科学会認定医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科非常勤医 |
松山 智紀 |
麻酔科学会認定医 |
|
| 麻酔科非常勤医 |
加藤 果林 |
麻酔科学会認定医
日本周術期経食道心エコー認定(JB-POT) |
|
| 麻酔科非常勤医 |
村田 裕 |
|
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