大阪市膵癌早期発見プロジェクト
膵臓がんは自覚症状に乏しく、進行した状態で発見されることが多い疾患です。そのため、当院では膵臓がんの早期診断をめざして、大阪市北エリアの6つの医師会(北区、大淀、都島区、東淀川区、天王寺区、旭区)と4つの総合病院(済生会中津病院、大阪市立総合医療センター、淀川キリスト教病院、大阪赤十字病院)と連携し、2013年より「大阪市膵癌早期発見プロジェクト」を開始しました。
また、大阪府内でも、「大阪医科薬科大学 北摂プロジェクト」「関西医科大学 枚方プロジェクト」「大阪国際がんセンター」「近畿大学 MAGUROプロジェクト」「坂本内科小児科医院/葛城病院 岸和田葛城プロジェクト」が展開されています。(青印)
本プロジェクトに取り組んで以降、地域の開業医より多くのご紹介をいただき、膵がん診断数と切除率の推移に関して5つの病院からの統計データをまとめたところ、グラフのように膵がんの診断数と切除率が向上しました。当院でも、2022年の膵がん症例数は60例程度(そのうち開業医からの紹介は30例程度)でした。
「大阪医学 大阪府医師会長賞」を受賞
多数の医師会を基盤とした地域連携による膵癌早期発見プロジェクトの結果、地域での膵がん診療の情報共有と病診連携体制が高く評価され、第21回「大阪医学 大阪府医師会長賞」を受賞しました。(2022年11月6日 大阪府医師会医学会総会にて)今後も地域と連携しながら膵がんの早期発見に努めていきます。