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“形成外科で主に取り扱う疾患”

手の外科

手の痛み、しびれを感じたりしませんか 手の動きが悪いことはありませんか

手の治療について

手には重要な神経、血管、腱などが集中して存在し、その解剖学的な複雑性から専門性の高い治療が要求されます。また非常に小さい組織であるため、術者には繊細な手術技術が必須となります。手の疾患の方は専門のトレーニングを受けた医師により治療を受けられることをお勧めします。当科では数百例におよぶ手の治療経験を有しており、初期治療から再建治療まで系統的に治療を行ないます。

手の外傷

・切断指再接着

切断された指や手をつなぐ手術です。1mm程度の血管や神経を顕微鏡下に吻合、縫合し、切断組織を救済します。きれいな切断であるほど成功率は高く、つぶされたり、ひきちぎられていたり、汚染していたりすると成功率は低くなります。切断された組織はきれいな湿らせたガーゼに包んでビニール保護された後、氷水のなかで保存します。水のなかに浸したり、氷で凍結されたり、乾燥したりすると手術が困難になります。手術は3時間から12時間に及ぶ長時間手術となることが多く、救急体制の受入れが可能であるときに限られます。


切断指再接着の術前、術後

・腱損傷、神経損傷、関節拘縮

腱(けん)が断裂することにより指の運動が障害されます。これに対しては腱縫合術を行ないます。腱断裂は術後に特殊な治療(安静固定やリハビリテーション)が必要となります。腱縫合術の術後は腱と周囲組織が癒着(ゆちゃく)することがあり、腱剥離(はくり)手術を行なうことがあります。神経の断裂は知覚障害や運動障害を起こします。鋭利な神経の断裂は顕微鏡下の神経縫合術により非常によい結果が期待できます。神経断裂後に生じる痛み(ビンビンとひびく痛みなど)には、神経の癒着や断端神経腫と呼ばれる神経の異常な塊ができていることがあり、これらに対しては神経剥離術や神経腫切除術を行います。外傷のあと手指の関節が固く動かしにくくなることがあり、これを関節拘縮と呼びます。拘縮をやわらかくするリハビリテーションを行ないますが、関節形成手術を行なうこともあります。


顕微鏡下に縫合した動脈と神経

・手の骨折
手の骨折全般の治療を行ないます。ギプスや副子(シーネ)により手術をしなくてもよい骨折から、手術を必要とする不安定型の骨折や開放性骨折(骨折部が傷と通じているもの)まであります。また骨折後の変形治癒(曲がったり、ねじれたりしている)や偽関節(骨折が癒合しない)も治療対象となります。特に手首周辺の骨折後に手関節に痛みを残す場合があり、適切な治療により痛みを緩和することができます。


手関節周囲の骨折に伴う関節症

関節リウマチ

リウマチは手くびや指の関節に強い痛みと腫れを起こします。これは関節のなかの滑膜が炎症をおこして骨や軟骨を侵食していくからです。また病気が長くなれば変形が進んだり、腱が誘引もなく切れたりすることがあります。痛みの強い場合は滑膜の切除術が有効です。また手指や足の変形も患者様のニーズに合わせて矯正することができます。足の変形のために足底にたこができたり、きずができることがあるため、フットケアーや靴の指導も行なっております。

絞扼性神経障害

手首で神経が絞扼(こうやく:締めつけ)されて麻痺や痛みを起こすことがあります。これを手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)と呼びます。手根管症候群は手をよく使われる方やリウマチ、透析をされている方に多く見られ、親指から中指にかけてしびれを感じたり、夜間や早朝に手を締め付けるような痛みを感じたりします。これに対しては絞扼されている神経を開放する手術を行ないます。手術はブロック麻酔(片側上肢のみの麻酔)または局部麻酔にて行い、日帰り手術が可能です。手のひらに約1cm程度の切開を行い手根管と呼ばれる空間を除圧しますが、腱周囲の滑膜の強い増殖が原因となっている方は滑膜切除を追加することがあります。この際は切開がやや大きくなりますが、丁寧な縫合により傷あとも目立たず、傷あとの痛みも非常に少なくてすみます。肘の内側で神経が締め付けられて、薬指や小指にしびれを感じる病態を肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)と呼びます。神経の絞扼が著明な場合は神経の開放手術を行ないます。


手根管内から切除された滑膜組織

手の腫瘍

手指の皮膚の下にしこりができたりすることがあります。時に神経や動脈のそばに発生したりすることもあります。超音波検査(エコー)やMRIと呼ばれる断層撮影により腫瘍の形態や解剖学的位置関係を把握したのち、治療方針を立てます。

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