平成25年1月より北野病院で遺伝カウンセリングを担当しております認定遺伝カウンセラーの大瀬戸久美子です。
家族性腫瘍のカウンセリングをメインに担当しております。「がん家系」などがんの遺伝に関して何か心配なことがありましたらご相談ください。
一般的に「がん家系」という言葉は多種多様ながんの方がご家系内におられる場合に使われますが、正式には家族性腫瘍はある種の特定のがんがご家系内で多く発症する場合や、若年でがんを患う、などの特徴を示します。最近その遺伝子検査が可能となり、その結果、がんの5~10%は遺伝性で、特にBRCAという遺伝子の異常が原因の乳癌は26%にも達することが判明しました。遺伝子に異常がある方は生まれつきがんになりやすく、BRCAに異常がある方では50%〜80%の方が乳がんを発症し、10%〜30%の方が卵巣がんを発症する恐れがあります。
がんにならないようにする画期的な手段があるわけではありません。しかし、お若い時から健診を開始し、早期に発見をして早期治療をすれば治療成績は一般のがんと変わりないことも分かってきました。その早期発見のための一つの手段として遺伝子検査が導入されています。ただ、遺伝子情報は最大の個人情報と言われるくらいに大事な情報で、生まれてから死ぬまで変えることのできない大切な情報です。だから検査をすることのメリットとデメリットをしっかり理解して頂くことが大切です。 お話ししづらい内容もあるかと思いますが、プライバシーに配慮し、個人情報はしっかり管理して対応させて頂きます。 「うちはがん家系かな」と思われた方は一度ご相談ください。
乳腺外科外来(Bブロック)受付に、お申し出ください。