2010. Nov. 13

  昨年の秋のツアーで姫路城を訪れ、お城の奥深さにすっかり魅せられたクレソンの会。またあの感動を味わいたい! との思いから、今回の行き先は彦根城を含む湖北地方に決まりました。
週間天気予報によると、お天気は晴れ、冷え込みもなさそうだということで、防寒の心配をしないで当日を迎えることができました。いつもの通り、9時に病院前を出発したものの、高速道路料金の割引日ということで、高槻市に入る頃にはもう渋滞に巻き込まれてしまいました。みんなでおしゃべりしているのが楽しいので、渋滞もOKなのですが、スケジュールの調整がちょっと心配なスタートとなりました。
 予定より1時間半遅れて到着したのは、この日最初の訪問先、黒壁スクエアです。長浜旧市街にある古い町並みを活かした観光スポットで、ガラス工芸を中心とした工房やお店が集まっています。黒漆喰の建物が並ぶ通りは、多くの観光客でにぎわっていました。まずは、明治時代の銀行を改装した「黒壁ガラス館」をみんなで覗きました。一階にはガラス食器やアクセサリー、二階にはヨーロッパの伝統的なガラス製品が並んでいます。やわらかい照明を受けて、キラキラ光るガラスがとてもキレイでした。

 黒壁スクエアには、この他、「長濱オルゴール堂」や「海洋堂フィギュアミュージアム」といったマニアックなお店から、骨董品店、和紙店、観光物産店、有名な「小牧かまぼこ」など、チェックしたいお店がたくさんあります。また、蒸したてのおまんじゅうや、あつあつの揚げ天ぷらなどを食べながら歩くのも、ここでの楽しみのひとつ。1時間半の自由時間を、みんな存分に楽しみました。この日の昼食場所は黒壁スクエア近くの「長濱浪漫ビール」。約100年前の米蔵を改装した、地ビールが有名なレストランです。スケジュールの遅れで、おなかが空いていたところへ、近江牛の石焼きでビールが進み、ほろ酔い気分になってしまいました。だけど、彦根城見学が残っているので、へたっているわけにはいきません。
 
       
 ひこにゃんの公式サイトによると、ひこにゃんは毎週末に彦根城へ現れるということなので、ぜひ会いたいものだと期待していました。だけどここでも到着が遅れてしまい、残念ながらひこにゃんは、この日の出番を終えて帰った後でした。築城当時の面影を色濃く残す彦根城は、本丸へ向かう道もバリアフリーではありません。歩きにくい石組みの階段を、みんなで声をかけあいながら、せっせと登りました。さらに天守の中も、一年前の姫路城同様、急な階段を、落ちないように慎重に上がらなくてはなりませんでした。というわけで、最上階へ登りきった達成感はひとしおです。長年お城を支えてきた巨大な梁や、隠し狭間などの仕掛けに興味津々。参加したメンバーは、お城マニアへ、さらに一歩近づいたようです。
  思い返せば8年前の秋、会社を休んでまで第一回のツアーに参加したのは、病室で入院生活を共にした人たちと再会したかったから。
 当時は約3週間もの入院期間があったので、ご飯も一緒、お茶も一緒、家族のように毎日を過ごしたものです。ところが、今では治療の形態もずいぶん変わり、入院中に友達を作る時間などないと聞きます。そういう患者さんたちにこそ、ぜひクレソンの会で友達を見つけてもらいたいと思います。本当にステキな人たちの集まりですから。