新着情報
当院では、皆さまからいただいた貴重な寄附金を活用し、2025年1月より当院放射線治療センターに高精度放射線治療機器(リニアック)「OXRAY®(オクスレイ)」を導入しています。
この最新機器を用い、2025年11月12日から11月18日にかけてDynamic SwingArc®(=非同一平面も含む多方向から照射する技術、以下DSA)による「動体追尾強度変調回転放射線療法」を、世界で初めて実施しました(※対象は肝腫瘍)。
OXRAY®による動体追尾強度変調回転放射線療法は、京都大学が2025年3月に世界で初めて実施し、当院が2施設目ですが、DSAを組み合わせた実施は本例が世界初です。
放射線治療においては、病変に高い線量を照射しつつ、正常組織への線量を抑える(=良好な線量分布を得る)必要があります。OXRAY®は、呼吸によって動く腫瘍(肺腫瘍や肝腫瘍など)に対して位置予測モデルに基づいた高精度な照射が可能ですが、DSAを組み合わせることにより、
などの可能性が考えられます。従来では治療の実施が難しかった患者さんにも、OXRAY®による治療の適用が広がる可能性があり、今後のさらなる臨床応用が期待されます。
(関連情報)
2025年4月2日 京都大学医学部附属病院発表「世界初!OXRAY®による動体追尾強度変調回転放射線治療の臨床実施」