教育

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救急部門研修(救急部・麻酔科)

救急部

プログラム責任者 救急部主任部長 木内俊一郎

目的

すべての医師が、内科系・外科系を問わず、あらゆる傷病に対して適切な初期治療(プライマリケア)を習得することを目的とし、2ヶ月の研修期間を設けている。

特徴

当院救急部は24時間365日で受け入れを行っている。診療時間内には2名の救急部専属医師(日本救急医学会指導医)が常駐し、時間外や休日は、内科系・外科系専門医が日直・当直体制をとっている。あらゆる疾患の1次救急から2次救急の患者受け入れを行い、病態に応じて3次救急や心肺停止症例(CPAOA)も受け入れている。

救急患者数は年間約25,000名、うち救急車での患者搬送数は約9,000名、救急外来を受診後入院する患者は約5,000名であり、心肺停止患者(CPA)は年間約80件受け入れている。

研修医は、救急部での研修期間や月4回程度の時間外日当直の中で、救急専門医や各科専門医の指導の下、全ての救急患者の診察に携わり、診断と治療を学ぶ。脳神経外科医・循環器内科医・産婦人科医・小児科医は常時当直しているため、時間外診察時にも、それぞれの専門科医師の検査・診断・処置の指導を受けることができる。

特に1年目の4-5月の2ヶ月間には当直見習い期間を設け、その間に救急当直業務に必要な知識習得を図っている。さらに2年間の研修期間中に、全科の専門医による救急に関連した講義を年間50コマ行っており、それらの講義を受けることでさらに深く救急医療を学ぶ。

<教育行事について>

  • 症例検討会

    毎週月曜日・水曜日・金曜日 いずれも午前8:30~

  • 部長回診

    毎週月曜日・水曜日・金曜日 いずれも午前8:30~

到達目標

  1. 一般目標

    • 診察・診断・治療を行う上で、医の倫理に基づいた適切な態度と習慣、インフォームドコンセント(説明と同意)を学ぶ。
    • 内科系・外科系のあらゆる傷病に対する診断を行うために必要な、血液検査所見・画像所見・生理検査所見の方法と読み方を修得する。
    • 診断に基づいた適切な治療方針を修得する。
    • 病態の急変時や緊急時にも適切に対応できる訓練を行う。
  2. 経験目標

    • <診断学>
      • 問診の取り方
      • 理学的所見の取り方
      • 必要な血液検査・画像検査・生理検査の選択と評価
    • <手技>
      • 創傷処置
      • 骨折の固定と牽引
      • 脱臼の整復と固定
      • 動脈穿刺と血液ガス分析
      • 心肺蘇生法
      • 輸血
      • 胃洗浄
      • 胃管挿入
      • 腹腔穿刺
      • 中心静脈カテーテル挿入
    • <各種病態の診断と治療>
      • 発熱
      • 頭痛
      • めまい
      • ショック
      • 意識障害

麻酔科

プログラム責任者 副院長 麻酔科部長 中央手術部部長 足立健彦

目的

2ヶ月の研修期間で、下記を身につけることを目的とする。

  • 臨床医として必要な共通の基本的な知識・技術・態度を身につける。
  • 手術患者の麻酔管理を通じて、気道確保・気管挿管・呼吸循環管理・体液管理の基本的な技能・知識を身につける。
  • チーム医療の重要性を認識し、指導医・他科医・看護師・その他の医療技術者と協調して医療を進める習慣を身につける。

特徴

当院麻酔科は、年間約3,700例の麻酔科管理手術を担当しており、そのうち全身麻酔は約3,400例である。

麻酔科研修は、全ての初期研修医が気道確保の手技、即ちバッグマスク換気と気管挿管を身につけるために必須のものである。その臨床医として必要なレベルの気道確保の手技を身に付けるために、2ヶ月の短期間で集中的に多数の症例を経験できることが当院の最大の特徴である。

まずオリエンテーションでシミュレーターを用いた気道確保・気管挿管・腰椎穿刺の研修を行った後、実際の診療に臨み、約80例の全身麻酔、約10例の脊髄くも膜下麻酔を研修する。また、ローテーション途中で中心静脈穿刺のシミュレーター研修を行う。

実際の診療においては、気道確保、気管挿管、動脈穿刺、中心静脈穿刺等、救急医療に不可欠な侵襲的手技を日本麻酔科学会専門医のマンツーマンの指導の下で研修する。また、循環作動薬の使用法・輸液輸血管理・人工呼吸管理についてもその実際を経験する。担当する麻酔症例は、簡単な短時間で終わる手術から始まり、研修医の能力の向上に応じて、次第に困難度の高い症例を扱うようにする。

また、朝のICU回診では術後患者のみならず、集中治療中の重症患者の診断、治療方針について集中治療部部長から学び、麻酔科術前カンファレンスで担当患者の術前状態、手術の問題点をプレゼンテーションし、麻酔方針についてディスカッションする。

<教育行事について>

  • 術前術後カンファレンス

    平日 16:00~16:45

  • 抄読会

    毎週水曜日  午前8:15~8:30

  • 研修医カンファレンス

    月1回土曜日 午前9:00~10:00

    • ※ 研修医が参加して有益と思われる会
      • 日本麻酔科学会関西支部症例検討会(年3回)
      • 侵襲反応制御医学研究会     (年2回)

到達目標

  1. 一般目標
    • 周術期における全身管理を理解する。
    • 全身管理に必要な基本主義を修得する。
    • 心肺蘇生法に関する知識と技術を修得する。
  2. 行動目標
    • 術前診察により手術患者の状態評価を正しく行い、麻酔法と術中全身管理の計画を立てることができる。
    • 各種麻酔法の概略を患者に説明し、各患者に応じた麻酔法を術式との関連で選択できる。
    • 患者急変時において必須となる、基本的なバイタルサインの観察と評価法および静脈路確保や気道確保・気管挿管等の手技を修得する。
    • 各種モニター(生体監視装置)を正しく使用できる。
    • モニターから得られた情報を正しく理解できる。
    • 血液ガス測定値を正しく解釈できる。
    • 各種人工呼吸器を正しく使用できる。
    • 心血管作動薬の使い方を習得する。
    • 体液・電解質・酸一塩基平衡の異常を補正することができる。
    • 患者覚醒時の病態を理解し、適切な処置ができる。
    • 周術期の患者管理を通して、侵襲に対する生体反応を理解する。
    • 麻酔科研修で修得した基本手技を応用し、重症患者の救命処置に対応できる能力を身に付ける。
    • 周術期における問題解決のために必要な情報を収集し、他のスタッフに適切に伝えることができる。
    • 医療現場における安全の考え方を学び、医療事故への対応、院内感染対策の原則を理解する。
  3. 経験目標
    • <A>経験すべき診療法・検査・手技
      • 静脈路確保
      • 気道確保
      • マスクバッグによる用手的人工呼吸
      • 気管挿管
      • 人工呼吸器による呼吸管理
      • 橈骨動脈穿刺およびカニュレーション
      • 中心静脈カテーテル挿入
      • 腰椎くも膜下腔穿刺
      • 呼吸循環監視
      • 尿量測定
      • 体温測定
      • 中心静脈圧測定
      • 動脈血液ガス分析、血糖電解質測定
    • <B>経験すべき診察法・検査・手技
      1. 通常の成人予定手術患者の全身麻酔
      2. 高齢者予定手術患者の全身麻酔
      3. 小児予定手術患者の全身麻酔
      4. 成人緊急手術患者の全身麻酔(フルストマック、ショック等)
      5. 成人もしくは高齢者の脊髄くも膜下腔麻酔
      6. 挿管困難な患者の麻酔
      7. 循環血液量減少状態
      8. 腹腔鏡における気腹に伴う呼吸循環動態の変化
      9. 虚血性心疾患を有する患者の麻酔
      10. 糖尿病を有する患者の麻酔
      11. 喘息を有する患者の麻酔
      12. 感染症を有する患者の麻酔

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