公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院

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【初診外来受付時間】8:45~11:30(※来院前に必ず診療科別受付状況をご確認ください)
【休診日】第2・第4土曜、日曜、祝日、年末年始 【面会時間】13:00~20:00

リウマチ膠原病内科研修プログラム

リウマチ膠原病内科研修プログラム

プログラム指導者  井村 嘉孝

1.基本理念

自己免疫疾患を有する患者に対し、可能な限り正確な診断を確定した上で、説明と同意のもと、エビデンスに基づいた最善の治療を行う。特に、同じ診断名でも患者さん一人一人で重症度、疾患の活動性が違い、また、おかれた社会的な立場が違うことをよく認識する。われわれは個々の患者さんのよきパートナーとなることに重きを置く。

2.研修の目的と特徴

臨床免疫学の分野は、分子生物学の発展と共に常に日進月歩の発展をとげています。特に、最近は関節リウマチ以外の疾患でも生物学的製剤などの分子標的薬が導入されてきており、リウマチ・膠原病疾患の診療には大変革が続いています。また、膠原病には多くの難病が含まれますが、当院は大阪府難病診療連携拠点病院に選定された12病院の1つです。こういったリウマチ・膠原病診療の流れの中で、当科は他施設からの紹介が多く、症例が極めて豊富なので研修に適しています。

本コースは臨床免疫学の基本的な研修を行うものである。また、将来この分野の専攻を希望する研修医のための導入プログラムでもある。各研修医は当診療チームの一員として、自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、強皮症、シェーグレン症候群等)の患者を担当し、免疫疾患の病態の把握と、その診断・治療に関する基本的な知識と技術を修得することを目的とする。
自己免疫疾患は全身の諸臓器の病変を伴い、また治療により免疫不全を併発するため、各種の感染症併発や、病状の急変をきたすことが多いので、プライマリ・ケアからターミナル・ケアに至るまで内科医として必要な多くのことを研修できる。

3.指導体制

研修責任者:井村 嘉孝 (主任部長)
  日本内科学会認定総合内科専門医、日本リウマチ学会専門医・指導医・評議員
 京都大学医学部臨床免疫学臨床準教授

指 導 医 :藤田 昌昭 (副部長)
  日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会専門医・指導医
  Editorial Board of Austin Journal of Clinical Immunology

指 導 医 :高橋 令子 (副部長)
  日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会専門医・指導医・評議員、日本リウマチ財団登録医

研修医は指導医とペアで患者を受け持つ。

4.到達目標

<1> 一般目標
  • a) 上級医師の指導のもと、主治医の一員として、リウマチ・膠原病疾患の入院患者の診療にあたる。患者の立場に立った、エビデンスに基づいた医療の実践を学ぶ。
  • b) 臨床免疫学の診断治療に必要な技術を習得する。
  • c) 患者およびその家族と良好な人間関係を確立し、患者のプライバシーへの配慮、心理状況の把握、対処法を学ぶ。
<2>行動目標
  • a) 問題対応能力(problem-oriented and evidence-based medicine)を学ぶ。
  • b) 医療の遂行に関わる医療チームの一員としての役割を理解する。
  • c) 生体における免疫システムの重要性を学ぶ。
  • d) 医療現場における安全性の考え方を学ぶ。リスクマネージメント、院内感染対策に積極的に取り組む。
<3>経験、修得すべき事項
  • 1. 経験すべき頻度の高い症状
    •  ● 関節リウマチ、膠原病とその類縁疾患
         関節痛、関節腫脹、発熱、皮疹、リンパ節腫脹、浮腫、レイノー現象、神経障害、
         呼吸器症状、腹痛、口渇など
  • 2. 緊急を要する症状、病態
    •  ● ショック、意識障害、急性呼吸障害、出血傾向など
  • 3. 経験すべき疾患、病態
    •  関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、血管炎症候群(顕微鏡的多発血管炎、巨細胞性動脈炎等)、成人スチル病など
  • 4. 習得すべき知識、検査
    1. ●関節リウマチ・膠原病および類縁疾患
      1. 関節所見の取り方
      2. 関節X線の見方
      3. 関節外症状
      4. 関節エコー検査
      5. リウマチ・膠原病とその類縁疾患の鑑別診断
      6. リウマチ・膠原病とその類縁疾患の活動性の評価
      7. 血液生化学的検査
      8. 血液免疫血清学的検査
      9. 各種疾患におけるステロイド療法
      10. 各種疾患における免疫抑制薬の適応、使い方
  • 5. 習得すべき手技
    •  点滴法(末梢、中心静脈)、各種穿刺法(胸水、腹水等)
  • 6. 習得すべき治療法
    • (1)意義を理解し、自らもその一部〜全部を実施するもの
      1. ステロイド療法(経口、パルス)
      2. 免疫抑制療法
      3. 非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)によるリウマチ性疾患の治療
      4. 各種抗リウマチ剤(DMARD)による関節リウマチの治療
      5. 生物学的製剤によるリウマチ性疾患の治療
      6. ステロイド・免疫抑制剤の副作用とその予防および治療
      7. 免疫不全状態 における感染症の治療
      8. 抗菌剤の使い方
    • (2)意義を理解し、適応を判断できるもの
      1.  血漿交換療法
      2.  リウマチの外科的療法
      3.  白血球除去療法

5.教育スケジュール

1) 研修医が参加する週間スケジュール
  •  リウマチ膠原病内科抄読会 (月曜 13:00-13:30)
  •  カルテ・新患カンファレンス (月曜 13:30-15:00)
  •  リウマチ膠原病内科回診 (月曜 15:00-16:00)
  •  内科症例検討会(Clinical conference あるいは CPC) (木曜 17:00-18:00)
2)研修医が参加して有益と思われる行事
  •  日本リウマチ学会総会(年1回)
  •  日本臨床免疫学会総会 (年1回)
  •  日本内科学会総会 (年1回)
  •  日本内科学会近畿地方会 (年1-2回)
  •  京都臨床免疫研究会 (年1回)

6.評価方法

研修医は研修の期間終了時に、医学の基本知識、コミュニケーション、症例提示能力、勤務態度、協調性、責任感、研修意欲等につき評価されます。