250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
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ハイブリッド手術室病院施設の整備、最先端の治療技術、患者サービスや情報発信の強化。こうした近年の取り組みは、当院の外部評価を高める上でも大きく役立っている。例えば、アメリカNewsweek誌の『World’s Best Hospitals』に、当院は2020(令和2)年から6年連続で選出された。このランキングは世界中の病院を対象に、医療関係者の推薦、利用者の満足度、安全・衛生対策、治療の質などを総合的に評価したもの。当院は日本全国8,000以上の病院の上位1%、大阪府内の民間病院では2位に選出されている(全国では108位=2025年)。また、日本最大級の医療専門サイトm3.comが2019年に開始した「医師が選ぶ働きたい病院ランキング」で当院は、「質の高い医療を行っている」「若手が活躍している」などとして近畿1位、全国8位にランクイン。以後、こちらも5年連続で選出されていた。特に「歯生え薬」の報道が相次ぎ、当院の研究分野がクローズアップされた2022年は、近畿1位、全国でも3位という高評価を得た。073では当院を含む8病院、大阪市内では3病院が認定を受け、地域の小児医療の中核を担っている。機能強化・環境改善を実現病院の顔である1階エントランスは、来院者にわかりやすく、快適で落ち着いた空間づくりを目指し、ゾーニングの見直し、待合スペースの環境改善などを行った。また病院からのお知らせやフロア案内表示のほか、タッチパネルで登録医検索ができるデジタルサイネージも導入された。2022(令和4)年度は、4階ICUの増床、3階デイ・サージャリー室(手術室2室)の新設、1階エントランスの改修などを実施した。このうちICUは、血液浄化センターとリハビリテーションセンターの跡地に移転拡張し、8床から10床に増床。うち4床を陰圧室としたほか、全室個室化するなど、感染対策レベルの向上も実現した。翌2023年、本館リノベーションの最後を飾ったのは、4階手術室の増設である。同フロアで移転拡張したICUの跡地を活用し、西日本最大級のハイブリッド手術室を含む手術室2室と器材スペースなどが設置された。これによって当院の手術室は11室から15室となった(デイ・サージャリー室含む)。同年9月、新館の建設着工から足掛け6年に及んだ当院の施設整備事業が完了した。折よく感染第7波が収束した時期だったため、近隣病院や登録医、地域住民を招いた完成式・施設見学会も開催世界のベスト病院、働きたい病院──各種ランキングから見える当院の評価column

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