182がん患者は、がんやその治療によって体力が低下し、日常生活に支障を来すことがあります。がんのリハビリテーションは、がんと診断された直後から、各治療や病期に応じた介入を展開して、がん患者の日常生活の質や治療を、できる限り維持・向上することを目的としています。北野病院では、2015年9月にがん患者に対するリハビリテーションなどの医療の質向上を目的として「がんリハビリテーションチーム」が発足し、指定の研修会を受講したスタッフを中心に、がんのリハビリテーションを実施しています。スタッフの知識向上を図るための院内勉強会の開催をはじめとして、他チームとの協同の勉強会の実施、研修会参加の推進を通じ、院内におけるがんのリハビリテーションの拡充を進めています。緩和ケアチームは、多職種チームで患者さん/ご家族の全人的な苦痛の緩和や希望の実現を行っています。カンファレンスは週1回ですが、各職種の専門性を活かしながら適宜緊密に連携を図ることで、患者さんの意思を尊重した質の高い緩和ケアを提供しています。緩和ケアチームは2004年に開設され、緩和ケア認定看護師を中心にチームが運営されていましたが、2019年に専従の緩和ケア医が赴任しました。2021年には緩和ケアセンターも開設されて、多職種によるチーム医療が行えています。現在はがん患者のケアが中心ですが、非がん患者にも診断の早期から緩和ケアを提供したいと考えています。地域での緩和ケア連携も、今後積極的に行ってまいります。がんリハビリテーションチーム緩和ケアチーム
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