181北野病院では臨床遺伝専門医および認定遺伝カウンセラーを中心に乳腺外科、消化器内科、消化器外科、小児科、産婦人科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、血液内科など多くの診療科の医師、さらに認定看護師、臨床心理士、臨床検査技師が連携をとりチーム医療を行っています。遺伝性疾患サポートチームは、私たちの体の設計図である遺伝子や染色体に生まれつきの変化を持っていることが原因で病気を発症しやすい体質をお持ちの方や、そのご家族のサポートを行っています。このような遺伝子や染色体の変化は全身の細胞で起きているため、1つの診療科だけではなく複数の診療科が連携して診断・治療フォローアップなどを含めた遺伝診療を行う必要があります。また、遺伝性疾患の診療は、患者さんだけではなく血縁者の方々にも関わる可能性があります。認定遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングを通して、遺伝医療に関わるさまざまな情報提供や、希望された場合の遺伝学的検査の体制整備、その後のフォローアップなどをチーム一丸となって実施しています。呼吸ケアチームは、院内における安全で効率的な呼吸管理の実践を目指すチームとして2010年10月に開設されました。医師、看護師、理学療法士、臨床工学技士という複数の医療専門職により構成され、それぞれの分野の専門知識を持ち寄り、適切なアドバイスやチェックを行うことにより、呼吸管理の適正な運用に努めています。週1回のベッドサイドラウンドでは、人工呼吸療法の患者さんだけではなく、非侵襲的人工呼吸療法やハイフローセラピーが実施されている患者さんも対象としています。また、医師・看護師・理学療法士に対する呼吸ケアの勉強会に関わり、災害発生時に備えた平時からの安全対策にも取り組んでいます。遺伝性疾患サポートチーム呼吸ケアチーム(RCT)
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