250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
154/260

152科・部署のあゆみ北野病院集中治療部(ICU)は、2006年4月から旧4西病棟を改装し、8床(オープンフロア6床、個室2床)で稼動した院内で最も新しい部門の一つです。2022年11月からは新病棟に移転、10床に増床して全室個室管理の機能的な空間に生まれ変わりました。現在では、術後外科系症例を中心として、救急・院内発症の重症例が集約される部門として順調に成長してきました。当院集中治療部は、一般病院では数少ない専従の集中治療専門医が中心となって全身管理を担当し、専門性の高い分野を担当医が行うsemi-closedシステムをとっています。このことにより、枠組みにとらわれない安定した患者管理と統一性のある集中治療室運営が可能になりました。しかし、多岐にわたる複雑な重症患者管理には、各診療科・看護部・薬剤部・臨床工学部・リハビリテーション・栄養科などの多職種連携が不可欠です。今後も他部門と情報交換しながら、より高度な医療をコンスタントに提供できるようICUスタッフが一丸となって努力してまいります。また、専門性の高いサブスペシャリティ部門として、優秀な人材を育てていくことも当院ICUの重要な使命だと考えています。現況・取り組み専従の集中治療専門医と患者さん2人に1人以上の看護師配置による24時間体制の全身管理に対応しています。長年の課題であったプライバシーの確保や感染管理が、新病棟移転に伴う全室個室化により解決されました。高齢化や複雑な背景の患者管理が年々増加していますが、Less is More を原則として、エビデンスに基づいたシンプルで効果的な医療の安定提供がなされているのが当院集中治療部の特徴だと言えます。集中治療部

元のページ  ../index.html#154

このブックを見る