250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
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145科・部署のあゆみ北野病院眼科は当院設立当初より開設されていた科の1つであり、元京都大学教授の山本清一先生が大学院生から転ずる形で科長として赴任されたのが始まりです。モノ、ヒトが不足する中での診療体制の確立には大変な苦労があったと伝え聞いておりますが、歴代部長の熱意、献身的努力で京大眼科の主要な関連病院の1つに成長しました。現在では常勤医師8人、視能訓練士11人体制で、2022年3月開設のアイセンター、2023年1月開設のデイサージェリー室で診療、手術を行っています。眼科は外科および内科的要素を併せ持ち、また診断から治療まで大半を自科で担うという特徴を持つ診療科です。特に最近の画像診断技術や手術療法、薬物療法や再生医療などの技術の進歩はめざましく、眼科では可能な限り最新の機器、技術を取り入れて診療にあたっています。加えて高度の視覚障害を持つ高齢の患者さんが多数受診される科でもありますので医師、視能訓練士、看護師、事務と多職種が力を合わせてチーム医療を行っています。眼科の歴史の中で、大切にされてきたものに“アート(医術)としての医療”と“サイエンスとしての医療”ということがあります。これからも、知・技・心を磨きつつ、人々が“視覚”を通して充実した生活を送れるよう眼科としての役割をしっかりと果たしてまいりたいと思います。現況・取り組み眼科は診断から治療まで最新の機器を駆使し、豊富な経験と知見に基づいて患者さん一人ひとりに最善の医療を行うことをモットーとしています。特に眼科の失明原因の上位である緑内障、視力に直結する黄斑疾患や網膜剥離などを始めとする網膜硝子体疾患、QOLの向上に重要な白内障手術など多くの疾患に対して新しい技術を取り入れて積極的に手術加療を行っています。また臨床研究や治験への積極的な参加を通して過去の検証と新しい情報の発信を行っていけるよう努力しています。眼科

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