250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
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142科・部署のあゆみ北野病院は1928年に病床数120床を以って設立され、整形外科も開院と同時にその診療をスタートさせています。現職の主任部長が第12代目にあたり、当院の発展とともに歩んできた非常に歴史のある科です。開設当初はカリエスや先天性股関節脱臼などがメインな疾患で、診断ツールとしては単純X線くらいしかなかったことでしょう。その後、CTやMRI、手術顕微鏡などに加えて2008年には脊椎ナビゲーションが導入され、診断および手術治療においてもその発展は目覚ましいものがあります。今後は人工関節手術に対する支援ロボットの導入を検討しており、より正確で安全な手術が行えるよう取り組んでいます。2018年以降は専門分野に分化した診療を開始しました。現在は脊椎外科、人工関節外科、スポーツ整形(肩、膝関節鏡手術)を3本柱とし、各領域をリードする医師が質の高い診療を行い、患者さんの家庭および社会復帰、スポーツ復帰に向けて大きく貢献しています。また、救急診療に関連した骨折・外傷に対しては早期の対応が治療成績の成否を分けるため、特に早期の手術、リハビリを行うよう心がけています。現況・取り組みこのような先端技術の恩恵は多大であると実感しています。しかしながら患者さんの治療に対する目標や期待度は多種多様で、その生活様式や職業、スポーツ歴など画一なものではありません。ハイテク技術のみでは個々のご要望に対して満足の得られる結果を導き出すことはできないでしょう。整形外科ではこれからも「患者さんの話をよく聞き、裸にして視て触って得られる所見を大切にする心構え」を決して忘れずに診療にあたっていきたいと思っております。今後とも御支援を賜りますようお願い申し上げます。整形外科

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