250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
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133科・部署のあゆみ北野病院腫瘍放射線科は1956年の放射線科の開設に遡ります。当時の放射線科はX線診断が中心で放射線治療設備はなく、放射線治療は近隣の病院に依頼する状態が長く続いていました。当院での放射線治療の開始は長年の課題でしたが、2001年の現本館への全面移転の際、放射線科の1部門として2台のリニアック(三菱電機社MHCL15DP、CRS-6000)を設置、放射線治療を開始しました。MHCL15DPでは3次元原体照射を中心とした外部照射、CRS-6000では脳腫瘍への定位放射線治療を実施してきました。開始から20年が経過し、進化する放射線治療技術に対応するため新たな体制を整えることが必要となり、2021年新館移転を期に、放射線治療を専門とする腫瘍放射線科として独立し、高精度外部放射線治療装置1台(Varian社TrueBeam)と小線源治療機器1台(Elekta社Flexitron)を導入し放射線治療センターとして再スタートしました。100周年を迎える年に京都大学が開発に携わった2台目の高精度外部放射線治療装置(日立ハイテク社OXRAY)を導入し、さらなる高精度放射線治療の提供を開始しています。現況・取り組み放射線治療センターでは、放射線治療医、専任医学物理士、診療放射線技師、放射線治療認定看護師を含む看護師で構成されるチーム医療で放射線治療を提供しています。外部照射では強度変調放射線治療、定位放射線治療、動態追跡治療など高精度放射線治療を実施しています。小線源治療では、子宮頸がんに対してMRIを併用した画像誘導小線源治療や組織内照射併用腔内照射を実施、また乳房温存療法後の小線源治療も開始しています。腫瘍放射線科

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