250703_北野病院100年史_並製本_単ページ
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129科・部署のあゆみ循環器内科の誕生は1968年1月に内科の6分科制に遡ります。その後、心臓血管外科、不整脈科が開設され、心臓センターとして診療を行っています。循環器内科は冠動脈および下肢動脈インターベンション(PCI、EVT)、心不全診療を中心に診療を展開しています。PCIに関しては冠動脈CT等による冠動脈の解剖学的評価に加えて、負荷心筋シンチ、FFR(冠血流予備量比)や冠動脈CTにおけるFFRctなどの機能的評価によって心筋虚血を精査し、IVUS、OCTを実施して血管性状を評価した上でロータブレータ、ダイアモンドバック、ショックウェーブ、エキシマレーザ−、DCA(方向性冠動脈粥腫切除術)などの最適な治療を選択しています。下肢動脈のEVTでもIVUSを実施し最適な治療(ステント留置、薬剤溶出性バルンカテ)を実施しています。重症下肢虚血患者には下肢切断を最小限とした創傷治癒目的で、形成外科医師とのチーム医療を行いEVTと創傷処置を適切に組み合わせて施行しています。重症心不全患者の診療に必要な補助循環装置としてImpellaを導入し、PCPS(経皮的心肺補助装置)と併せて使用し救命につなげています。現況・取り組みハイブリッド手術室が完成し、2024年にTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)を開始しSHD(構造的心疾患)治療を推進しています。心不全治療ではセルフケアマネジメントを可能とする「自己管理用紙」で症状、体重、脈拍などを点数化(心不全ポイント)し、利尿剤頓用、早期受診を促すことで再入院減少を達成しています。「大阪心不全地域医療連携の会」(OSHEF)を通じて心不全患者の地域医療連携を推進しています。循環器内科

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