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平成20年度年報 (pdfファイル)
耳鼻咽喉科レジデント募集
展望について
「最高の医療を提供する耳鼻咽喉科・頭頸部外科」であることが私たちの使命です。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科が取り扱う領域には五感を司る器官が総て含まれています。さらに食事やコミュニケーションといった人が人らしく生きていくために必要な機能に関する器官も治療の対象になります。これらの器官は身体の中でもっとも目につく頭部・顔面・頸部に内蔵されるため、その疾患の治療に当たっては病気の根治、機能の回復だけではなく美容形成的な観点も必要とされます。進行頭頸部がんの手術治療では形成外科とともに機能温存ならびに美容外科的観点からの再建手術を行っており、あらゆる手術において縫合ひとつにも細心の注意を払っています。
くわえて、当科では現在耳鼻咽喉科領域で扱われるほとんどすべての疾患を治療対象とするだけでなく、再生医学を臨床に応用した頭頸部領域の再生医療を世界に先駆けて行っています。
特色
診断・手術・リハビリまで一貫して行う高度難聴者に対する人工内耳による治療
気管・喉頭枠組み、末梢神経、乳突蜂巣などの最先端の再生医療
慢性中耳炎、真珠腫、錐体尖病変、聴神経腫瘍などの多彩な中耳・内耳・頭蓋底疾患に対する最新の手術治療
頭頸部がん、音声障害に対する最新の手術治療
超選択的動注化学療法を含む化学療法と放射線との併用療法
顔面神経麻痺、突発性難聴の薬物治療、ならびに顔面神経麻痺に対する手術治療
めまいの診断と保存的治療・理学療法ならびに難治性めまいに対する手術治療
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医制度の研修施設
治療について
代表的な疾患に対する治療法と成績を昨年の実績を中心に示します。平成17年1月から12月までの総手術件数は614件でした。主な疾患の手術件数として多かったものは鼓室形成術104件、人工内耳埋め込み術4件、顔面神経減荷術4件、内視鏡下の鼻副鼻腔手術70件、アデノイド切除を含む扁桃摘出術57件、喉頭微細手術48件、唾石7件(すべて口内法による)、耳下腺腫瘍摘出20件(耳下腺がん手術2件を含む)、甲状腺腫瘍手術31件(甲状腺がん手術22件を含む)、副甲状腺手術8件、その他の頭頸部悪性腫瘍手術23件(筋皮弁、血管吻合による遊離組織移植を用いた再建手術7件)でした。
高度難聴に対しては、正確な診断の上、通常の補聴器に加え、埋め込み型補聴器、さらに人工内耳による治療を診断、手術、リハビリテーションと一貫して行っています。とくに人工内耳は、成人のみならず先天難聴の小児を対象とした治療に力を入れております。
顔面神経麻痺の治療は原則として外来通院で行っています。重症の方や合併症(糖尿病など)をお持ちの方は入院していただき、合併症のコントロールを行いながら治療を進めています。昨年の入院数はベル麻痺19例、ハント麻痺6例でした。当院で昨年保存的治療を行った方の成績はベル麻痺で治癒率88.9%、ハント麻痺で66.7%でした。アブミ骨筋反射、味覚検査、NET、ENoGなどの諸検査を組み合わせて予後判定を行い、予後不良と予想される場合は手術治療として、顔面神経減荷術を行っています。(主な基礎疾患;顔面神経麻痺ご参照ください。)
めまい症には聴力検査、平衡機能検査とMRIを組み合わせて診断を行っています。とくに頭を動かした時に短時間めまいが誘発される良性発作性頭位めまいに対しては、日常生活面での指導や理学療法による治療を行っております。また、メニエル病についてはグリセロールテストと過去の経過を総合的に判断し、保存的治療を先行させていますが難治症例には内リンパ嚢開放術などの手術治療も積極的に行っています。
慢性中耳炎に対する手術、特に真珠腫手術、癒着性中耳炎では、通常の鼓室形成術にとどまらず再生医学的治療としての乳突蜂巣再生術を行い、難治性中耳炎からの完全治癒を目指しております。この治療法は、厚生労働省感覚器障害事業の支援を受け施行されている近未来型の再生医療です。
聴神経腫瘍は、第VIII脳神経に発生した腫瘍で、耳鳴りや難聴、めまいを主症状とし徐々に進行してゆくものです。治療法は手術的治療とガンマナイフなどの保存的治療に分かれますが、当科では腫瘍の発生場所や大きさ、聴力の残存率などから総合的に判断し、治療法や手術法の選択を行っています。
慢性副鼻腔炎・鼻茸に対しては重症例、保存的治療に反応の良くない症例では積極的に内視鏡手術を行っています。鼻閉に対してはレーザー手術、鼻中隔矯正術、粘膜下下甲介切除術を組み合わせて対応しています。
頭頸部腫瘍の診断はCT、MRIの画像診断に加えて質的診断として超音波検査時に穿刺吸引細胞診を行っています。甲状腺疾患や唾液腺疾患の診断には非常に有用です。
頭頸部がんの治療は手術を中心に行っていますが、病期に応じて放射線、抗がん剤の併用療法や超選択的動注療法を行っています。
北野病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科で行われている再生医療
気管再生医療は、甲状腺がんなど頭頸部がんの気管浸潤による気管の再建や外傷などによる気管狭窄に対する人工気管による再生医学的治療法です。
神経再生医療は、がんや外傷などで切断された神経(顔面神経、反回神経など)を人工神経管を用いて再生させる治療法です。
乳突蜂巣再生は、難治性慢性中耳炎に対し、人工蜂巣骨の移植による慢性中耳炎の根本的治療法です。真珠腫性中耳炎や癒着性中耳炎を根本から治療する再生医療で、厚生労働省の感覚器障害事業の一環として支援を受けています。
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(2009.3.5.up date)
主な基礎疾患 (各項目をクリックして下さい) 2009.3.5.up date
医療機器
耳鳴検査装置、耳音響放射検査装置、正確な難聴検査を可能とする乳幼児を対象とした検査機器
平衡検査関連機器の一新による精密な検査
超音波検査の更新により頭頸部腫瘍の詳細な診断と確実な細胞診
最新手術用顕微鏡導入による中耳・内耳・頭蓋底手術
地域の先生方へ
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医制度の研修施設です。 すべての耳鼻咽喉科疾患の診断と治療を一貫して行える体制を整備するとともに、世界でも初めてとなる頭頸部領域の本格的再生医療を行う施設として、どのような訴え、疾患、あるいは検査のご依頼でも気軽にご相談、ご紹介ください。患者さまに対しても、診断から治療に至る過程で出来るだけわかりやすい説明を心がけています。特に頭頸部悪性腫瘍などに関しては検査終了時の外来や専門外来で家族の方を交えて治療法方の選択、予後について話し合って治療を進めています。診断や治療結果は出来るだけ速やかにお送りさせていただきます。また、治療後は一定の観察期間をおいて患者さまの逆紹介をさせていただきます。
スタッフ紹介
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