医学研究所からのご挨拶とご報告
医学研究所 副所長 武曾 恵理
(財)田附興風会医学研究所北野病院では、医師の本分である臨床医学を土台として、その病態を明確にしつつ、未解決な分野の解明及び新規の治療の開発に取り組むことをめざした研究所病院です。大正14年(1924年)にこの理念のもとに研究所が設立され、その3年後に研究を支える臨床病院としての北野病院が発足した歴史は、ここで行われる医療行為は即研究行為であること自覚して日々診療がなされています。これらは京都大学医学研究科との連携を基本としており、多くの人的交流を果たしつつ、臨床、基礎研究の成果を我が国のみならず、世界に向かって発信してきました。
近年医学研究の発展は基礎、臨床ともに目覚ましく、また多くの治療に直結する研究も、情報伝達の速さ、広がりをもって身近なものとなりました。この状況で、研究の視点をもちつつ臨床をおこなう北野病院は、これらの情報を活用したトランスレーショナルリサーチを遂行するのに最適の条件を満たしており、医療レベルに対する厳しい矜持を保ちつつ、果敢に病気の原点に迫り、新たな治療法開拓と検証の可能性に挑戦していくことが求められています。2008年10月にはこれらの目覚ましい医学研究各分野の展開に合わせるべく、従来の研究5部門を改組し、テーマ別に1〜10までの各研究部門を新設、これに治験センターを加えて
全11部門の研究組織
とし、文部科学省への報告をいたしました。これらの組織には、薬学、看護学をはじめとする、コメディカル部門も加わり、全施設挙げての研究陣陽となりました。これとともに、従来2か月に一度であった研究セミナーも部門順に毎月開催されることとなり、さらなる切磋琢磨が期待されます。
一方で、医療の現状は厳しいものがあり、臨床研究のあり方についても、近年厳しくそのモラルが問われるています。これらに対し、あらたな
ヘルシンキ宣言(2008年10月更新)
の遵守は当然として、本研究所内外からの委員を交えた倫理委員会による適正な諮問を受けつつ、また京都大学探索研究センターとの連携も保ちながら、厳正にかつ粛々と目標とする研究を遂行することとしています。これらの研究体制の維持には、研究インフラの整備が欠かせないところで、2008年4月から従来の研究所運営委員会に6つの分科会を設け、ラボ整備、研究立案支援、データ管理、連携大学院推進など、研究環境の整備を、各分科会長の分業で密度を濃くして対応できるように体制を整えました。また運営委員会には各部門すべてから委員を選出していただき、情報の伝達を速やかにすることとしました。
これらの研究には経済的支援が必要ですが、文部科学省や厚生労働省からの公的な研究補助や、民間からの研究アオードへのチャレンジなど、研究成果を上げつつ獲得を目指しています。さらには幸いにもこれらの研究を支持する患者様をはじめ、篤志を示していただける有志の方が少なからずおられ、感謝申し上げる次第ですが、若い研究者への支援をはじめ、さらなる関係各位のご理解をお願いするところです。
今後は研究所内外での共同研究をさらに推進して、真に医療界に貢献する臨床に根ざした研究成果を上げるべく各方面からの積極的な参加と、ご助言をますますお願いするところです。
今後とも、この研究所の活動に、厳しくも温かいご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
(平成21年1月)
《研究所展望座談会》
(財)田附興風会医学研究所の新旧の所長代理、副所長が集い研究所の歴史や業績を振り返ると共に、今後の展望について意見を交わしました。
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《副所長武曾恵理のご挨拶 (平成16年)》
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《前副所長高林有道のご挨拶》
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